眠れない君と分かりたい僕
1.隣の席の可愛い子
僕の隣の席の高岡
「乃慧琉ちゃん、今日カラオケ行くけど一緒に行かない?」
「ありがとう。でも帰って寝たいの」
「放課後みんなで集まるから高岡も来いよ」
「ありがとう。でも家で寝たいから…」
彼女はいつもこんな風にみんなからの誘いを断る。サッカー部部長のイケメンが来ても、一軍陽キャ男子が誘っても、クラスの女の子達が遊ぼうと言っても、彼女は笑って「眠たいの」とだけ返す。
そんな彼女の言葉通り、彼女はいつも眠そうだった。だって彼女は学校に来るなり机に突っ伏せて夢の中に入る。授業が始まっても起きないし、たまに目を覚ましたと思えば呆然と黒板を見つめているだけだ。
みんなは彼女を起こそうと、美人な彼女の何かになろうと必死にアクションを起こすけど、彼女はやはり何にも靡かない。
みんなよりもチャンスが多いであろう隣の席に座る僕だけど、勇気が無いので
今日も何をする訳でもなく、静かに眠る彼女の綺麗な横顔をこっそりと眺めていた。かと思いきや、そんな平穏で少しばかり退屈な日々が、突然に終わりを告げる。
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