作戦会議

 その夜、俺は紬さんとラインでやり取りした。もちろん、盛岡をどうやって引き止めたものかと相談するためだ。

 こうして女子とラインをするのは今でもソワソワしてしまう。相手が自分のことを好きだと言っているのだから尚更に……。いや、今は大切な話をしているのだからそういう考えは遠くへ追いやろう。

 そういえば、と俺は一つ思い出したことがあった。


【盛岡の誕生日ってもうそろそろだよな】


 文化祭が終わってすぐが誕生日だと言っていた。確か月末だったはず。


【そうだね。あっ、そっか! この誕生日でサプライズをすればいいのかも!】


 俺の考えていることがそのまま紬さんにも伝わったみたいだ。


【俺に一つ案がある。紬さんには申し訳ない思いをさせちゃうかもしれないけどいいかな?】


 紬さんは了承してくれた。これで盛岡が残る気になればいいが……。

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