第9話 ギルドの闇


俺はギルドに、事の報告をしていた。

今日はロベルトが休みな様で、他の職員から、別室での聞き取りをされることになった。

正直に話をした。

街を出て、ゴブリン狩りを始めようとした時に襲われたと・・・

死体をその場でストレージから取り出した!


「な!どこから、こんなに死体を・・・どんなスキルですか!?」ギルド員

しまったな・・・。不味ったか・・・。

「え?そこですか?驚いても口を開くべきではないのでは?

まさかギルドの人が冒険者のスキルを口外しませんよね?あなたのお名前は?」俺

「な・・・うぐぐ。

私はレイナと申します。も、もちろん口外などしません

しかし・・・この死体はどうしてこのように黒焦げに・・・」ギルド員

「登録の際に電撃については報告しておりますが?」俺

「そうだったんですね!すみません確認しておりませんで」受付

「あなた大丈夫ですか?」俺

「は?誰に・・・うぐぐ・・・。

だ!大丈夫です!

これは正当防衛ですので、

この犯罪者たちの持ち物もあなた様のものになります。」受付

ああ・・・上から目線の奴だな・・・

俺を魔法持ちじゃない事知っていて、見下してるな。

話そらしたり本当にこいつ大丈夫かな・・・

「そうですか!」俺

「この女性と思わしき方は魔法鞄をお持ちの様ですので、ラッキーですね。

壊れて居ない様ですし・・・。しかし、あなたには必要ないですかね・・・」受付

「いいえ、カモフラージュに使わせていただきます。あと、一つ忠告です。スキルについてはあなたしか知りえません他の人が知りえた場合、ギルド規約のもと正式に処罰してもらいますので!」俺


受付はそんな忠告知らないという風な顔でコツコツと別室を後にしたが、

結局、俺はおとがめなしで、あいつらの装備品をせしめることも出来た!

ま、当たり前だけどね。ちょっと不安もあった。

しかし、身ぐるみ全部俺のものとは、美味しいな!

・・そうか奴らもそう言う事を狙っていたのか!

分からないでもないけど、まだ駆け出しの俺を対象にしたってことは、あまり儲からないだろうに・・・

少なからず、良くない感情を俺に持っていたってことだよね。

どこで目を付けられているか分かったもんじゃないな・・・気を付けなきゃ。


俺は受けた依頼を達成するためゴブリン狩りをして戻ってくると、

俺のスキルがある男にばれていた!


「おい坊主!おまえ荷物運びしないか!俺と冒険しようぜ」男

「どうしてですか?」俺

「お前のスキルは死体を3体も運べるんだろ?」男

「へ?なんですかそのデマは?」俺

「俺の担当が言ってたんだがな・・・」男

「レイナですか?」俺

「おおそうだ!お前の事情聴取したんだろ?」男

「ええ。あなたのお名前お聞きしても?私はランドと申します」俺

「おお丁寧にどうも、俺はシグだ。チームトランザムだ」シグ

「ありがとうございます。では私とこっちに来ていただけますか」俺

「おお良いぞ!」シグ


俺は受付に緊急事態だと、担当のロベルトかギルド長を呼ぶように言った。

直ぐにロベルトは駆けつけてくれたが、

事のあらましを、シグを誘導しながら説明させ、レイナの情報漏洩を指摘した。

「大変申し訳ございません。

このことについては 厳重に対応させていただきますのでどうかご容赦を」ロベルト

「いいえ、許せません。

ギルド長との面会と処分についてしっかり判断をお伺いしたいです。

貴方、私の担当でしょう?

私が不利益こうむったらあなたにも責任は行くのですよ!

ギルド内で隠蔽工作とか許さないです。

さっさとギルド長を呼んできてください。」俺


こうして凄くゴツイ大男が現れた!

ギルド長かな・・・緊張が走る!!

しかし、その容姿とは裏腹にギルド長はまともな人だったようだ。

全面的に謝罪してくれ、厳正な処分をレイナに与えると言ってくれた。

「ギルド長がまともで良かった・・・。

ちょっとヒヤヒヤしたんだよな!頭から腐っていたら手が付けられなかったから。」俺

とポロっと言うと、

ギルド長は、「済まない」と本当に申し訳ないように謝ってい居たのが印象的だった。


今回の事で、シグには他に漏らさないように注意が与えられ、

守れなかった場合は降格など厳しく処分されることになった。

まあ、しかし、そのおかげか何なのか、俺とシグは仲良くなった。

流石にチームには入ることはできないけど、

何かあれば共闘することは悪くはないだろうとは思えた。


裏では、

「なんで私がギルド員の資格が剥奪されて追放なんですか?」レイナ

「お前が情報漏洩という重罪を侵したからだ。

本当は投獄され鉱山奴隷でもおかしくない。

それだけ重罪だ!知っているだろう」ギルド長

「くっ・・・あの魔法もない奴のせいでなんで!!」レイナ

「お前!まだそんなこと言っているのか!反省もしていないと言う事だな!」ギルド長

「するわけないです!私の担当に少し話しただけなんですから。

しかも魔法無しがギルドに居る方が可笑しいじゃないですか!」レイナ

「はあ・・・ギルドに登録するのに魔法は必要なのか?」ギルド長

「もちろんです」レイナ

「必要ない。一定水準の戦闘力があれば魔法など要らん」ギルド長

「は?だって世界は魔法も持たない人間は不要なんですよ!」レイナ

「駄目だな。お前は投獄されるべきだわ!庇いきれん!おさらばだ。

おい!警護担当!こいつを憲兵に渡して奴隷処理をしろ!」ギルド長

「はっ・・・!!」警護A

「膝を着け!!」警護B

「キャッ!!なんで・・・」レイナ


この事はギルド内の職員に直ぐに広まり、明日は我が身かもしれないと、

今までの自分達の行いに、ヒヤヒヤしていたのだった。


翌朝・・・、


「訓示だ!!テメーラいいか良く聞け!

今回の事でヒヤヒヤしている者が多いと思う!!

俺達は変らなきゃならん!!

もう一度ギルド規範に乗っ取った厳正なギルド体制を作るぞ!

こんな不祥事を続けるわけには行かねえんだ!

いいか!本部に知れたら大事だぞ!

この大陸は魔法至上主義だ。

しかし、それはこの大陸だけの常識だ!

俺達は世界の冒険者ギルドだ!!

世界基準で判断することが望まれる!良いな!」ギルド長

!!!!!!はい!!!!!!

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