寒い日の空気

伊東銘

冬日記




「あ゛〜〜寒い!!!!!!」


自分の体温で温め尽くした布団から出る方法

知ってる方が居ましたら是非お教え下さい。

今1番の悩みです。



突然寒くなって参りましたね。

今月頭あたりは扇風機を使っていたはず…。

夏の終わりを感じる隙もなく、秋の始まりもわからないまま冬にたどり着きました。

…秋どこ行ったんですかね??



まぁそれは良いんですよ。

何せ私、冬大好きなんで。


今日は完全に寒くなって初めての休日。

前日からずっと、明日は何を着ようか。

何を食べようか。何をしようか。わくわくしっぱなしで天気の気温の欄をみていた。


休み当日、朝早く起きて深呼吸。

寒い匂いに大満足。

さっそく一日の支度をする。

指の先がぎりぎり出るくらいの長い袖をしたニットを着て、最近買ったばかりのロングスカートに身を包んで、

仕上げにおろした髪の毛先を軽く巻く。

ほとんど肌の見えない服装が完成した。


夏は暑くてどれもできないから、やっと自分が一番好きなスタイルに落ち着くことが出来て幸せ。

朝早くからちょっと遠い本屋まで歩き始める。太陽の光も今は暖かくちょうどいい。

つい最近までは煩わしいだけだったのに。


太陽にストレスではなく癒しを感じることに出来た自分に興奮しつつ、イヤホンを左耳にさした。

比較的明るく、でもポップすぎない。そんな曲を流した。


いつもと少し違う道を通ったり、野良猫を行ける所まで追ってみたり。時間を気にしない軽い旅に出た気分だった。

いいBGMも流れてるしお気に入りの服装。

心地よい太陽の光と朝早く高い空。

これ、完全に主人公のそれじゃん。


そんなくだらない事を考えながら、

1人歩く田舎道。


お目当ての本を買って、雑貨屋さんに立ち寄る。コンビニで暖かい飲み物を買って、

夜は祖父母の家で鍋パーティー。

心も体も満足した。

「あ〜〜〜〜〜〜幸せ〜〜」


今夜はいい眠りにつけそうだ。

そんなことを思いながら布団に入る。


うとうとし始めた頃、

友人からどうでもいい内容の連絡があった。

なんだよ、せっかくいい気分で眠りにつけそうだったのに。


通知に気づいてしまったら返さなければ落ち着かない。

そんな性分の私は、夜更けにどうでもいいLINEを連投する友人に、少し文句をつけたい

ような気持ちを抑えながら返事をする。

適当に返していたのに、話が止まらない。

…なんか面白くなってきた。



あーだめだこれ、いい気分で眠るどころか

今夜は笑いすぎて眠れないやつだ。





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