三界の書 ―銀閃の聖騎士と緋剣使いの少年― 阿季様

【タイトル】三界の書 ―銀閃の聖騎士と緋剣使いの少年―

【作者】阿季

【ジャンル】異世界ファンタジー

【読んだ話数】「第一章 少女と少年の邂逅 第1話 祭器を追う者たち 《4》角持ち」まで

https://kakuyomu.jp/works/1177354054895072407


 少女と少年が出会うことで始まる王道ファンタジー。

 聖騎士であるリルは盗まれた祭器を取り戻すためにもう一人の聖騎士であるオウルと共に人界に向かいます。しかし、協力するはずの二人組がすでに出発しており、二人を探さなければいけないことになります。


 しょっぱなから足並みがそろわない四人。

 物語の序盤、関係がうまくいかないことはよくあることですが、所属する組織からの指示を無視はかなり問題児なのではないでしょうか。今後の関係がうまくいくのか不安になる展開ですが、訳ありな予感をひしひしと感じます!


 初登場の印象が悪いキャラクターが変化していく様子を見守るのは長編の楽しみともいえるので、いきなり悪印象。私としては好印象です。どこでどう彼が変化し、理由が描かれるのか。それを考えると楽しいので、印象悪いキャラクターほど好きになってしまう傾向があります。

 でもこれ、私が第三者だからいえることで、実際かかわる登場人物たちは大変でしょうね……。


 ほかにも魔族、虚無大戦、聖域、人界など気になるキーワードがたくさん出てきます。神人という単語からみて、リルは普通の人間ではなく、人とは違う世界で生活している種族なようです。

 協力関係にあるということは良好な関係を築いてはいるのでしょうが、種が違うとなると壁もあるでしょう。異種交流という要素も含まれるのかなと思うとドキドキです。


 過去に起こったという「虚無大戦」は物語にかかってくるのでしょうし、壮大な物語になるのではないかと予想されます。

 いかにも訳ありそうな少女と少年の出会い……盗まれた祭器の行方や二人の過去など、気になる要素がたくさんちりばめられた一万字でした。

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