第13話

 ミスター都高部門

 暫定1位 國府田空良

 推定支持率 72%


「客観的に見れば、当然の結果か」

 生徒会活動を通じて弓道部以外の空良を見ている静香は、納得した表情を浮かべる。

「公式ではフリーってのも、ポイント獲得に繋がってるみたい」

「ソラ君、誰とも付き合ってないからね」

「まあ里香先輩の件を知っているから、なかなか深く踏込めないコは多いみたいだけど」

「な、何??」

 2人のジトっとした視線を感じて、佳乃は軽く身構えた。

「ファイト、佳乃」

「あんたが一番近いポジションに居るんだから、押して押して押しまくるのみ!!」

「ええ、そんなぁ・・・」

 いきなり話を振られた佳乃は当惑する。

「くーっ、この反応が萌え要素なのかぁ!!」

「あとは空良さんを如何にその気にさせるかね」


 好き勝手な発言をし始めた観月と静香の隙を見て、佳乃はこそこそと教室を抜け出した。

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