第24話 集会も悪くいないじゃない
「おはよぉ……」
「あぁ
「そうなんだよねぇ。なんだかさぁ、全身の
「
「ちーちゃんと保健室でイチャイチャしたいのはやまやまなんだけど。いやぁ、そこまでじゃ無いんだよね。たぶん、昨日の水風呂が原因だと思うんだ」
「まぁ、イチャイチャのくだりはスルーしたとして。水風呂が原因? どそれはう言う意味だ?」
「だってさぁ、水風呂に入る時ってメチャメチャ緊張するでしょ」
「まぁな。多少なりとも全身の筋肉に緊張が走るわな」
「それだよ、それ。もう、全身の筋肉痛が半端ないもの」
「そんな事で筋肉痛になんてなるのか?」
「あの水風呂での筋肉の使い方なんて
「そ、そんなにかっ!?」
「運動音痴で、ゴリゴリの帰宅部である私を舐めてもらっちゃ困るよ!」
「ゴリゴリって……そうか、それは失礼したな。それなら
「そうだねぇ。でも、そんな全身筋肉痛と
「そうだな。確か今日の全校集会の主催は生徒会だからな。もうすぐ体育祭も近いし。その説明か何かじゃないのか?」
「あーね。さっきも言ったけど、運動神経のそこかしこに
「トミー・ジョン手術ってお前っ……逆にゴリゴリのスポーツマンかよ!」
「そうだよねぇ。アメリカから遠く数千キロも離れた日本の、しかも一般の女子高生が受けられる手術じゃないよねぇ。流石に私がどれだけお願いしたとしても、トミー・ジョン先生は首を縦には振らないだろうし」
「うぅぅん?」
「え? もしかして、可能性があるの? 普通の女子高生である私がお願いしても、トミー・ジョン先生は手術をしてくれるって言う事?! だとしたら、私も百マイルを越える剛速球を投げられる様になるって事なの?」
「お前はオオタニかっ! って言うか、運動音痴のくせに意外とスポーツに詳しいな」
「うん。するのは苦手だけど、見るのは大好き」
「そうか。にしては知識が少々
「えぇぇ。
「うっ……かわよ」
「え? 何か言った?」
「いや、なにも。だいいち、トミー・ジョンはお医者様の名前じゃないからな」
「えぇぇ! それマジ? トミー・ジョンはお医者様じゃないの?! って事はモグリっ! モグリの医者って事!? 2018年にはあのオオタニの右腕を回復させ、はたまた2021年にはマエケンに対して人工
「いやいやいや。一旦落ち着こうか。もう一度言うが、トミー・ジョンはお医者様の名前じゃないぞ。トミー・ジョン手術と言うのは、確かフランク・ジョーブと言う整形外科医が考えた術式の事だ。ちなみにトミー・ジョンと言うのは、その術式を最初に受けたプロ野球選手の名前だったはずだぞ」
「まっ、マジか……またもやフィリップくんに謝罪しないといけない事象が発生したよ」
「フィリップくん? あぁ、あのフィリップくんな。7LDKに住んでる大金持ちの」
「そうだよっ、あの、プエルトリコ出身でミスユニバースでは決勝にまで残ったと言う奥さんを持つ、フィリップくんだよっ!」
「またフィリップくんに関する新しい情報が出たな」
「そうだよ。それにフィリップくんは……」
「……ん?」
「……」
「どうした?
「ねぇ、ちーちゃん」
「なんだ?」
「あの、ステージ上に居る人って……誰?」
「ん? あぁ? えぇぇっと、あれは副会長の
「へぇぇ……
「それがどうかしたのか?」
「うぅぅん。またフィリップくんに謝らなきゃいけない事が増えたなぁ……と思って」
「ふぅぅん。……って言うか、フィリップくんって一体お前の何なんだよ!?」
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