第3話 大学教授の頭はいい

満員電車に揺られながら、新宿を目指す。


皆マスクをし、音を立てることはしない。


時々、聞いたことのあるメロディが鳴るが、誰も反応しない。


一回大きく揺れた。


何人か倒れたが、誰も気にしない。


新宿駅に着いた。


人気が無く、静かだった。


「大学教授の頭がいい。」


デジタルな音声で、車内に響いた。


寿司詰め状態の中から、ホームレスのような風体をした人が手に何かを持って数人降りてきた。


生首だった。


満員電車の中の人々は静かだった。


新宿駅は再び、いつものように始まり、階段下には人が溜まっていた。








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