”真の”勇者の駆逐録

@kimkai

テンプレな異世界転移

第1話 ”真の”勇者の誕生

「この魔法陣に魔力を注げば、異界から勇者が召喚されるのか?」


「その通りです。しかしこの度のは大きさも込める魔力も桁違い。これまで召喚できたのは4、5人でしたが、今回はかなりの数が期待できるかと」


「そうか。しかしその者らにはその者らの生活があるのに我らの世界の事情に介入させるのは心苦しいものがあるな」


がそう思う必要はありません。これはこなるまで放置していた我らにも責任があります」


「そうか······その者らには必ず真摯な対応をせねばな」


「その通りですな」


ある世界で、ある者らが今世界に革命をもたらす一手を打とうとしていた。














「何?人族ヒューマン側に動きがあると?」


「はっ、何やらかなりの魔力が集まっているそうです」


「······そこは国の城か?」


「その通りです」


「っ!そうか。奴らも禁忌に手を染めたか」


「禁忌······ですか」


「うむ、我らにも切り札があるように人族ヒューマンも切り札を持っている。それこそが勇者召喚だな。この世界よりもから魂を呼び出す禁忌の儀式よ」


「位階の高い世界?魂?」


「クックックッ、そなたらじゃ知らぬだろうな。簡単に説明すればこの世界の標準よりもステータスやスキルの高い能力を持ったのを別世界より呼び出す儀式よ」


「!!では!」


「ああ、そうなれば我らも追い詰められることだろう。しかし相手もそれ相応のことを覚悟せねばならぬ。·······例えば、[神約]などな」


「はい?」


「気にするな。まずはその勇者の情報を探れ。だが手は出すな」


「はっ」


ところ変わってこちらではその革命の波に抗うかのように一手を講じた。














「···············て·········きて······お!き!て!」


「うわっ」


俺は突然の大声にベッドから転がり落ちる。その視界に映るのはただ1人の肉親の妹だった。


「なんだよそんな大声で起こすことないだろ」


「今何時だと思ってるのよ!」


「何時ってまだ目覚まし鳴ってないだから6時前に決まっ···て······」


俺の目に間違いがなく、俺がこれまでの生活で培ってきた知識に間違いがなければその時計は7時30分を指していた。


「うおお、やべぇ、遅刻だよ!」


「はいはい、すぐに着替えて降りてきて、ご飯の準備は出来てるから。それと私もバイクに乗せてね?」


最後に茶目っ気たっぷり言うと、妹は下に降りていく。


「てか、なんで目覚まし鳴らなかったんだよ!」


俺が目覚ましに注目すると、何故か目覚ましは設定されてない。


「あっ」


それと同時に思い出す過去のこと。昨日は新しく買ったゲームをやり続けて、眠くなってそのまま寝たんだった。


「ああああああ、何やってんだよ過去の俺!」


俺が大声で叫んでると下から聞こえる鬼のように冷えきった声。


「は、や、く、き、が、え、て」


「りょ、了解!」


俺はそそくさと学校の制服に着替えて下に降りる。


さっきは気づかなかったが、妹は既に着替えていて、席について待っている。


「遅い〜。早く食べよ」


「ごめんごめん。んじゃ、」


「「いただきます」」


俺と妹は手を合わせてご飯に手をつける。


ここで神様方読者の皆様に自己紹介をしようと思う。俺の名前はすめらぎ 柳也りゅうや髪の色は真っ黒で自分的にはかっこいいと思ってる。そして何を隠そう俺にはラノベのような2つ名がある。それはリアルチートの皇と呼ばれているんだ。かっこいいだろ?ラノベとか言ってる時点で分かると思うが、俺はアニメもラノベも大好きだ。だがオタクとは絶対に言わない。オタクは人生を賭けてその人のために稼いだ金を使い、時間を費やす度胸溢れる人だと思ってるからな。


そして俺の対面に座っている俺と同じ真っ黒な髪の妹がすめらぎ ゆいだ。唯は身内贔屓なしで見てもとっても可愛く、綺麗だ。もし血が繋がってなかったら告白してたかもな。昔は「お兄ちゃん、お兄ちゃん」って言って可愛かったんだが今は「柳也」と呼び捨てになってしまった。お兄ちゃん悲しいよ······

ま、思春期にも入ってるだろうし、しゃあないな。お父さんだったら「キモイ」とか言われてたんだろうか。そんなこと言われたら死んじまうよ······


「どうしたの?死にそうな顔して」


「俺は唯のこと大好きだぞ」


「な、何言ってるのよ//。私はもう食べ終わったから、柳也も早く食べなさい」


唯はスタスタと歩き去ってしまった。はぁ、やはり俺は少し嫌われてるんだろうか。俺は言われた通りご飯を速攻で食べ終わり、前日に用意していたカバンを持って外に出る。外では既に妹がバイクに股がって待っていた。


バイクの免許は16歳になれば取得ができて、2人乗りができるようになるのは取得してから1年経ってからだ。高速道路を走れるようになるのは3年たってからだけどな。


「行くか」













うちの高校はバイクで通学するのは認められてない。だからバイクで学校に行ったりしたら即呼び出しだ。だから近くの駐輪場に止める。


「おし、早く行くぞ」


ちなみにだが、俺は17歳で高校2年生、唯は16歳で高校1年生だ。


バイクから降りて、学校まで駆けていく。俺らが通っているのは光星高等学校。略して光高だ。俺は2-A、唯は1-Cのクラスだ。そしてそれぞれのクラスに別れる。


「ふぅ、危ねぇ。遅刻するところだったぜ」


「よっ、またギリギリで来てんのか?」


「ああ、目覚ましかけ忘れてな」


「まだ目覚ましに頼ってんのかよ」


「うっせぇ、そうしねぇと起きれねぇんだよ」


俺と軽口の応酬をしてるのはひいらぎ れん短髪の見るからに強そうな男だ。見かけ通り腕相撲はめっちゃ強い。ガタイがいいってことだ。


「お、おはよう」


「ああ、おはよう、凛」


身長が160くらいしかない寡黙な女の子は月浪つきなみ りん。そして、なななんと蓮の彼女なのだ。オノレレンメユルサンゾ。


コホン。危ない危ない。思考が危険な方に染まるところだった。ギリギリに来たせいで、もうすぐ先生が来る。


───ガラガラガラ


「はーい、座ってください」


先生はそう言って出席を取る。まぁ、見ただけで分かると思うけど、こういうきっちりしたところも先生ならではって感じがするな。


「全員いるね。さてと、今日の予定は······」


先生がいつものように話を始めようとすると、突然窓から尋常じゃない量の光が差し込んできた。


「くっ、なんだよ」


俺が窓から外を覗くと


「あれは、なんだ?」


朝来た時にはなかった幾何学的な模様が浮かび上がっている。


あれは···もしかして、魔法陣か?厨二病っぽいけど、あんなに光ってんだし信ぴょう性は高いな。てそう仮定すると次に起こるのはかなりの確率で転移だ。


俺は咄嗟に身構えるがいつまで経っても地震とかそういうのは訪れない。俺は恐る恐る外を覗くと数秒前に見ていた景色とは全く違う、明らかに室内と分かる相貌だった。


「てか転移してきたのかよ······」


ここは異世界なのか。てことはステータスが存在しているか?俺は四苦八苦しながらどうにか目の前にステータスを表示させることに成功する。


──────────


【名前 皇 柳也(この世界での名前をつけてください)】

【種族 人族ヒューマン

【年齢 17歳】

【職業 勇者Lv.1】

攻撃力:200

防御力:200

素早さ:200

魔法攻撃力:200

魔法防御力:200

魅力:-

運:-


【転移前取得スキル】

近接格闘術Lv.MAX(全てまとめました)

武器格闘術Lv.MAX(全てまとめました)

瞬間記憶術Lv.MAX(全てまとめました)

精神全耐性Lv.MAX(全てまとめました)

全知思考術Lv.MAX(全てまとめたした)

王者の仕草Lv.MAX(全てまとめました)


【スキル】

聖剣術Lv.1

四属性魔法Lv.1

成長率10倍Lv.1

鑑定Lv.1

アイテムボックスLv.1


──────────


やばっ······ステータスが見れるってこんな感動することなのかよ!


「聞こえているか!」


後者の外から声が聞こえた




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