#4交流会

それから少し経った、砕と櫻さんは軽く話していた。

内容は特に意味は無さそうだ。何を覚えてるとかどうとか。

僕と日向ちゃんは、目が合ったらすぐ逸らしたり。話しかけようとしてやめたり。

「よぉし、時間切れで~す!!」

ウコイックが自分の腕と腕をぶつけて音を鳴らしている。ウコイックは見た目は完全に人なのに中は鉄なんだな。

「さあ、組めなかったチームは~?ドゥルドゥルドゥルドゥルドゥルドゥル~っ、じゃん!!」

…お?

「ありませんでした~!いいね~みんな仲良しだね~」

「組めてなかった人たちはと思ってたのに、ちょっぴりがっかりかも~」

ウコイックの思い通りにならなかったことに少しスッキリした。でも、組めなかったらのか…

「ちなみにまだここからだからね~」

まだあるのか…

「交流会っていうのは、チーム分けも兼ねてるけどメインは今から~」

「発表します!!」

みんな心してウコイックの話を聞いている。

「チーム対抗、積み木早積み競走~!!!」

積み木早積み競走?

「ちなみに教えちゃうんだけど~、これはことはありませ~ん安心~、でも勝敗によって何かあるかもね~」

勝敗が後々関わってくるのだろうか。

「今からチームのリーダーを決めてね~、リーダーが決まったらリーダーだけ立ち上がって誰か1人他のリーダーと握手しに行ってね~、握手は対戦相手決定の証ね~」

なるほど、リーダーが相手を決めるんだな、かなり重要な役割だ。

「対戦相手が決まったら、そこにある…えーと今出すね~」

揺れと共に遠くの床が開き、そこに小さな机と、机に乗った積み木の入った箱、それが人数分だろうか、下から上がってきた。

「はい、これね~、机は軽いから適当に持ち運んで場所決めて対戦してね~」

「ルールは簡単、1体1の対戦を4人分、勝った数の多いチームが勝ち~、勝負は、15秒以内にどれだけ積み木を高く積めるかの勝負ね~同じ大きさで真四角しか無いから積みやすいと思うよ~」

「サドンデスってのもあるんだ~、同点だった時、その時はリーダー同士の対決になるよ~」

対戦相手決めたり、サドンデスは任されたり、リーダーにはなりたくないな。

「あとはなんか気になったら聞いてね~」

話は終わったようだ。

「リーダー、どうする?」

櫻さんが話を切り出した。

「僕はやっぱり砕だと思うんだ、体も大きいし、高く積めそう」

「でも砕君は少し…あれよね、あのー、優しいから敵に気を使って負けそうじゃない?」

櫻さんはきっと砕に配慮して言ってるのだろう。砕はちょっとところがあって、相手を決めたりする時にやらかしそうだからだろうか。

「や、優しいなんて、褒められると嬉しいなぁ」

砕も気づいていないようだ。

「じゃああとは私か1君か日向ね、私でもいいけど、まあ多数決取る?」

結局多数決になった。

「じゃあまず、砕君がいいと思う人!」

僕は手を挙げた。

「嬉しいじゃねえかぁ、へへ」

砕は照れくさそうに言った。

「次、1君がいいと思う人!」

…いや、まじかよ

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