第3話

 ……こんな残酷で愚かな世界……全てを滅ぼす……


 ……全ての音が消える……全ての感覚を失う……


 ……死……これは怒り……全てを飲み込む……


 ……命は影となり……


 ……全てを破壊するために動け……


 ゆっくりと静かに大きな影の塊が動き出す

 この場に後に魔王と呼ばれる災厄が生まれたのだ

 真っ黒で暗い夜に溶け込んでいる

 今は誰も気づいていない、王子もだった


 「報告はまだか」


 王子は部屋で殺した報告を待っていた

 絶対に来ない報告を


 ……殺す潰す壊す滅ぼす……


 影の塊となったアカネは眼前の国を見据える

 あそこには大切な人を殺した憎き敵が居る

 ゆっくりと森を飲み込みながら進む


 ……影の軍勢……進め……


 影から二メートル近くある影で作られた騎士が現れる

 数は数千、数万といる

 騎士は先行し城壁を襲う

 斬られても死なない不死の影騎士が兵士を殺す


 ……滅ぼせ全てを……


 アカネは影で作られた大きな手で薙ぎ払う

 住宅街の家が全て粉々に吹き飛ばされる

 兵士が影騎士と戦うが地面から影の棘が無情にも兵士を貫く

 動ける兵全員で戦うが無駄だ勝てない

 魔王となったアカネを倒せるのは勇者か聖女のみ

 闇系統魔法の影魔法に対抗出来るのは光魔法

 聖女はシエラ一人しかいなかった

 つまりシエラが死んだ今止められるのは勇者のみ


 ……滅ぼせ……全てを……壊せ……


 城の中を影で調べ王子のいる所を確認し捕獲

 影の手で掴み目の前まで連れてくる


 「な、なんだお前〜俺を誰だと」


 ……お前のせいで……絶望を死すら甘い……絶望を……


 「何を言ってやがる、離しやがれ」


 ……影現れろ……穿て……


 無数の巨大な影の棘が国中を刺し貫く

 全てを壊す、何もかもを跡形もなく

 この国には彼女に仕えていた人は誰も居ない

 全員別の場所に移っている


 「お、俺の国がぁ」


 ……世界を滅ぼす……こんな世界要らない……


 国を滅ぼし絶望させた王子を放り投げる

 王子は為す術なく影に貫かれ絶命する


 ……さぁ、終焉をここに……せめて残酷に……


 ……あの悲劇の終わりを……世界の終わりで……


 ……締めくくろう……


〜〜〜


一つの国が滅んだ事、魔王が生まれた事を世界が知ったのは朝になっての事だった

すぐに各国は対応するため聖女と勇者を探しパーティメンバーとなる歴戦の猛者を募集していた

世界各国が探したので勇者は見つかったが光魔法の使い手は見つからなかった


「どういう事だ! 何故見つからない」


イティリア王国の国王は叫ぶ

自国の重鎮を全員掻き集め作戦会議を行っていた

探しても聖女が見つからない事に苛立ちすら覚えている

魔王がいつ攻撃を仕掛けてくるか分からない

もしかしたら今日、明日かもしれない


「聖女様は滅ぼされたアルティデア王国に住んでいたそうです」


光魔法の使い手を聖女と呼ぶ

光魔法を使えるようになるのは女性が多い事から聖女と呼ぶことが多い(男の場合は聖者)


「魔王はそれを知って滅ぼしたのか……くっそが! 聖女を失った今魔王を倒せるのか」


光魔法は魔王に対して効果抜群

それも今回の魔王は影魔法の使い手、聖女が死んだのは国一つ滅んだ事よりも痛手だ

最も聖女の死んだ理由と魔王誕生の理由がまさか滅んだ国の王子の私情のせいだとはこの場の誰も知るよりもない


「勇者様はおりますのでまだ希望はあります」

「そ、そうだな。この国でも強い者を掻き集めろ! 何人でもいい」


〜〜〜


アカネは滅んだ国を飲み込み影で魔王城を作り出す

大きかった影は姿を変えて小さくなる

人並みのサイズになったアカネは魔王城の王の間で王座に座る

影が人の形を作っていた

影が黒髪を怒りの感情が二つ、赤目のように赤く影の中で揺らめいていた

数日経ってもアカネは動かない

魔力を貯える、影の魔王となったアカネは食事も睡眠も要らない


……来た……シエラと同じ……私の天敵……


影の軍勢が一掃される


「ここはお任せを」

「みんな頼んだぞ」

「うおおおおぉ!!」


何十、何百という人々が声を高らかに上げる

たった一人の少年が数人の仲間と共に光り輝く剣を持ちアカネの前に立つ


「ルーカス、奴が魔王だ」

「分かってる。よく我が国を滅ぼしてくれたな」


……誰……


アカネは気付かない、彼が第二王子だと言うことを

アカネは虚ろな目で五人を見据える


……死んで……滅びを受け入れろ……


「断る」


影が様々な形になり襲い掛かる

勇者のルーカスは聖剣で切り裂きながら進む

武闘家であるエイドは拳で影を吹き飛ばし盾使いであるオルガはルーカスに来る攻撃を防ぎ薙ぎ払う


「防御魔法展開」

「燃え尽きなさい」


魔法使い二人がそれぞれ魔法を発動する

一人が防御魔法を全員に付与しもう一人が影を炎で焼き尽くす


「はああああ!!」


聖剣を振るうが大量の影に阻まれ届かない


「……無理か」


……影の軍勢……この場に……


影の軍勢が大量に現れる


「……影の軍勢かよ。僕が相手取る」

「お前は魔王をやれ! 俺たちなら倒せずとも時間は稼げる!エイドやるぞ」


オルガは叫ぶ、聖剣でなければ魔王を倒せない

影の軍勢も同じく聖剣でなければ倒せないが倒した所で魔王を倒さなければ無限に湧く


「いや、俺に任せておけ! シオン、俺とお前で軍勢を相手取るぞ! オルガはルーカスと一緒に行け」


盾使いであるオルガは時間稼ぎに最適だ

彼は魔法が使えない代わりに固有スキルを持っている、魔王と戦うのに最適な力だ


「貴方が指図しないで、でもオルガはルーカスと行きなさい。貴方の盾は何のためにあるの?」

「私も援護します」

「……分かった任せるぞ!」


オルガとルーカスは走る

影の軍勢が行く先を阻むがエイドとシオンが拳と魔法で薙ぎ払う


「てめぇらの相手はこの俺だぁ!!」

「凍りつきなさい!」


……邪魔……厄介……


「お前を倒すために集まった頼もしい仲間さ」


聖剣で薙ぎ払いながら魔王に突っ込む

影で作られた壁を無理矢理、剣を差し込み突破する


……私を倒す……その程度で……


「ぐっああぁぁ!!」


背後から放たれた影の槍で貫かれる

壁に叩き付けられる


「ミオリ!」

「はい」


ミオリは咄嗟に治癒魔法をルーカスにかける


「くっそ」


オルガに集中して攻撃を放つ

オルガは盾を構えて耐えようと試みる


「ぐっ……」


盾で捌くが手数が多すぎて捌ききれずに吹き飛ばされる


「がっ……」

「治癒魔法をかけます」

「要らん! ルーカスを回復しろ」


治癒魔法をかけようとするミオリを止める


「どうした魔王! この程度か? 俺はまだ生きてるぞ!!」


血塗れになりよろめきながらも立ち上がり魔王に向かって叫ぶ


「オルガ死ぬぞ。僕はもう大丈夫だ」

「お前が死んだら魔王に勝てない! 万全の状態をキープしろ!!」


オルガはルーカスを一喝する

この場の全員が命をかけている、オルガやここに居るルーカス以外のメンバーは皆、勇者の一撃を魔王に届かせる為に居る

その為になら命を捨てる覚悟もできている


……なら勇者を殺す……


影がルーカスに襲いかかる


「させるとでも? 凍りつきなさい」


軍勢を凍らせつつ氷の壁を生成し影の攻撃を防ぐ


「持たないわ」

「なにか作戦あるか? 勇者様」


エイドが勇者を回収して全員一旦集まる


「突破する。時間を稼いでくれ」

「どのくらいだ?」

「一分だ」

「分かった、任せろ。ミオリ、シオン俺に防御魔法と全員を包む治癒結界を頼む」

「はい、分かりました。最大で行きます」

「任せて」

「一分経ったあとは俺が最初に突撃する、遅れるなよ」

「あぁ、みんな頼んだ、成功させよう」


……小賢しい……死ね……


氷の壁が破壊される

ルーカスは剣を構えて詠唱を始める


「我は聖剣に選ばれし者なり、我は悪しき魔王を討ち滅ぼす者、世界に平和をもたらさんとする者なり、故に我は……」

「皆を癒しなさい」


ミオリは治癒結界を開く

結界の範囲は狭いが高い治癒力と一気に複数人治癒出来る強みがある

シオンが防御魔法発動してオルガの防御力を上げれる最大まで高める


「俺を見ろ魔王!!」


オルガが叫びスキルを発動させる

その能力は対象とする敵と自分が互いを認識している場合に発動出来る、対象と出来るのは一体に限定されるが戦闘に関わる全ての感情、行動を自分に向けさせ自身の身体能力を向上させるという物、オルガが気絶するか魔力が尽きるまで続く


……殺す……


影の攻撃がオルガを襲う

先程とは比較にならないほどの手数と威力を誇っている

十数秒で盾が砕け鎧もヒビが入る


……早く死ね……死にたくないなら退け……


感情のこもっていない声が聞こえる、悪魔の囁きか

激痛が走るが治癒魔法で死の寸前で引き戻される

身体からどのくらい血が流れたかなど知らない意識も朦朧としている

だがオルガは退かない


親友が頼んできたのだ、時間を稼いでくれと

あの日全てを失いながらも勇者として立ち上がった親友がこの土壇場で頼ったのだ

ならば答えるのが親友だろうが

一分絶対に持たせる!! この一分に俺の持つ全てをかけてでも!!


「この俺を舐めるなぁぁぁぁ!!」


盾を失い鎧を失っても尚闘志は失わず貫かれても斬られ千切れても何度でも影を掴みルーカスの元に届かせない

痛みなどもう感じていない、意識もない、ただただ勇者を守る為に魔王に立ち塞がる


……しぶとい……なぜ死なない……


「……望むもの、叶えるもの、聖剣よ今この時に力を示せ!!」


ルーカスの詠唱が終わる


「……あとは任せろ」


立ったまま気絶する親友の肩を一度叩き前に出る


「ミオリ、僕とエイドに身体強化魔法をかけてくれないか。魔力がもう殆どないのは知ってるけど頼む」

「頼まれました。勿論そのつもりでしたよ」


予め詠唱しておいた身体強化の魔法を二人にかける


「己の限界を超えろ、ここが己の最大の戦場だリミットオーバー」


エイドは秘伝の技を使う

武闘家の極地である己の限界を一時的に突破させる技だ


「行くぞ、ルーカス」

「あぁ」


影が襲いかかるが風、炎、氷の魔法が目の前の影を消し去る


「行って」

「助かる」


二人は駆ける

エイドが先頭を走り真正面の攻撃を全て音速を遥かに超えた拳によって発生した衝撃波で吹き飛ばす


「退け退け退け!」


……まずはあの二人……


影がミオリとシオンに襲いかかる

気づいたルーカスが戻ろうとするのを見越したエイドが攻撃を弾きながら言う


「オルガの行動を無駄にするつもりか」

「……すまない」


その謝罪は二人には聞こえない

だが二人はルーカスそういう人物だと知っている

今回集められる前からの知り合いで旅もしていた

命をかけることに抵抗が無いわけじゃない


「ミオリ、やるわよ」

「うん」


二人は杖を構える


「「森羅万象に我が名を刻む、万物よ聞きなさい」」


身体から血が流れる、魔力は枯渇しているなら生命力を使えばいい


「「我らの元に現れよ、今こそ立ち上がれ。私達の魂の叫び!! 食らいなさい」」


自分が愛した人たちが命をかけて戦うのなら私も!! 私達も戦う


土、風、水、氷、炎で作られた五体の龍が二人に襲いかかる影を無視してルーカスとエイドの道を阻む影に襲いかかる


……死を選んだか……


二人は影の攻撃によって胴体を貫かれ吹き飛ばされ倒れる


「ちげぇよ、あいつらは生きる最善の道を選んだんだよ」


魔力を拳に込めて全力で打ち込む


「うおおおおぉ!!」


五体の龍と共にエイドはアカネを守っていた影を破壊する

そのままエイドはアカネに一撃をぶち込む


……そんな物は効かない……諦めて死ね……


「知ってる、だが殴り続ける。俺にはこれしかないんでな!!」


何度も何度もアカネを殴り続ける

エイドはずっと昔から武闘家になるために修行をしていた

旅に参加した理由も修行になるからだ

周りからは変人とも呼ばれた


そんな俺を俺の生き方をあいつらは認めた

同情じゃない、哀れみでもない、純粋に認めてくれた。俺はそれに答える

仲間が危機なら助け仲間が命を張るなら俺も命を張る

俺は戦うこと以外何も出来ねぇ、それなのに戦いで頼まれた事が出来ねぇなんざ俺が認めねぇ

ルーカスの前を進みルーカスを魔王に届かせるそれが俺の役目だ!!


影の反撃で片腕が吹き飛ぶもお構いなく攻撃を続ける


「行けぇぇぇルーカス!!」


殴り続ける事でエイドは視覚を塞いでいた

アカネが気付いた時にはもう遅かった

聖剣が胴体を斬る


ここに来るまでに死んだ仲間の為に

扉の前で軍勢を抑え込んでくれている仲間のために

魔王に滅ぼされた祖国の為に

この場にいる命をかけて繋いでくれた仲間の為に

この世界の為にも勇者である僕は魔王を倒す

決意なら誰にも負けないつもりだ


「終わりだ!! 魔王」


聖剣がアカネの胴体を貫く


……この世界に終焉を……なぜ阻む……


「僕は勇者だ。魔王の企みなど阻むに決まっているだろ」


……こんな残酷な世界を何故守る……


「は? 残酷」


影が剥がれる、中からアカネの身体が見え始める


「なっ!?」


エイドはその姿を見て驚いた

その姿は知っている、聖女の専属メイドを務めていた黒髪赤目の少女だ

直接見たのは数回だが第二王子の護衛をした時に見て記憶していた


「お前は……聖女の」

「彼女は……殺された……お前の兄によって!」


影を動かしてルーカスを攻撃しようとするが届かない


「僕の兄……ルアレス兄さんが聖女シエラを殺したとでも言うのか!?」


確かに謹慎処分を受けた原因は聖女との言い争いだと聞いていた

しかし例えあの兄でもその報復に聖女たる彼女を殺すとは思っていない

アカネはルーカスの台詞でようやく第二王子だと気づいた

見た事はあったし記憶にある、ただ影に飲まれていた時は怒りで動いていた事もあって気付けなかった


「その通りだ、彼女は私を庇って。殺された! あの王子が送ってきた私兵によって!! その時私はこの世の全てを影で飲み込み滅ぼすと決めた! 理不尽で不条理を許すこんな愚かな世界のせいで彼女は……彼女は……」


アカネは涙を流す

ルーカスは真実に愕然とした

魔王の現れた理由、国が滅んだ理由、聖女が死んだ理由の全ての引き金は自分の兄である第一王子ルアレスであったという事に


「確かにあの王子は差別しまくるようなやつだが私兵を出して聖女を殺すなんて有り得ねえよ」

「なら聖女殺す為に数百の騎士の格好した奴を他の誰が引っ張ってこれる!! 他国の王子か? それとも王女か? それともお前か!?」


全力の力を込めてルーカスを指差す

聖女を殺す為に数百の私兵なんて本当に王子クラスじゃないと引っ張ってこれない


「……もうどうでもいいけどな」


アカネはそう言って聖剣を身体から抜き取り王座に座る


「私はもう死ぬ、王子は殺せたし良しとしよう。滅ぼそうにも滅ぼす力ももう残っていないしな」


残った魔力を治癒魔法に変換してこの場の全員にかける


「一命は取り留めたはずだ。影の軍勢も全員消滅した、この城も私の死後崩れる。早く皆を連れて去るといい」

「お前が兄さんを恨んだ理由はわかった。でもなんで世界を滅ぼそうとした!!」

「なんで? 理不尽で不条理を許すこんな世界が嫌いだから」

「それでも聖女シエラ、彼女が愛した世界だ」

「はぁ……どうせ死ぬまで暇だし話してやる」


アカネはため息をつく

先程まで殺し合っていた奴に対して質問攻めをする余裕があるとはと


「私は元々世界が嫌いだった。スラム街出身の私は人を殺し奪い生きて居た。彼女は確かにこの世界を愛していたよ。でも私は彼女の愛した世界を知らない」

「そりゃどう言う」


三人の無事を確認していたエイドが聞く


「私はスラム街で生きた薄汚れた世界と彼女という光が住む世界しか知らない。彼女は私にとって生きる理由であり道を照らす光であり生きる意味であり希望だった……彼女の見ていた世界と私の見ていた世界は恐らく違う」

「よ、よく分からないな」

「つまり同じ時、場所に居ても他人が遠くのまるで違う世界にいるかのように錯覚しているってことだ。俺も感じたことある」


エイドはうんうんと頷く


「端的に言えば私は彼女が居ない世界を許容出来なくなっていた、そのくらい依存していたんだよ。彼女は本当に大切だった、色々と知らないことを教えてくれた。そんな彼女が大好きだった、最後の瞬間まで私は伝えたい言葉を彼女に伝えることすら出来なかった」


アカネはまたもや涙を流す

シエラが死んだあの時を思い出していた


「だから彼女を殺した奴を生かしている世界を憎んだのか?」

「そうだ……話は終わりだ。とっとと帰れ私はもうすぐ死ぬ」


影が剥がれ身体にヒビが入る

死が迫っている証拠だ

エイドとルーカスは生き残っていた扉前を防衛していた人達と共に三人を連れて帰る


たった一人残されたアカネは城の屋根を消し空を見上げて呟く


「生まれ変われるならもう一度彼女と会いたいな」


そうして一国を滅ぼした魔王の身体は砕け散りアカネは死を迎えた


多大な犠牲を出したが魔王を早期に討伐出来たのは勇者一行は世界中から称賛された

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る