うまくいかないことを受け入れなくていい

 何言にも限りがあり、潮時がある。その「限界」を自分で認識し、後悔が少しでもないように、コントロールすることが、「うまくやっていける」ということではないでしょうか。

 膝に痛みがでるようになったがアイシングやマッサージをしながら趣味のサッカーを続ける、腰痛がでるようになったが、整体に通ったり腰に負担がかからない方法で生活する。

 気がついたら、取り返しのつかない状態になっていた、心の準備ができないまま病気になりどうしてもっと早く受診しなかったんだろう、もっと予防していれば、と嘆くことは辛いです。

 

 なぜ若い人には今が大切なのでしょうか。その体力や集中力に限りがあり、ずっと続くものではないからです。記憶力や視力、あらゆる機能は無限ではなく低下していくことは誰にでも平等に当てはまることです。人の心や愛情も無限ではない、無償ではありません。

 実績や経験を積み重ねていく、コツコツと続けていくことも大事なのかもしれません。ただ、現実的で建設的な目標がなく、変化がないことをコツコツ続けていくことは難しいと認識するべきです。何を目標に、何をするにしても、現実的で、これをこうすればできる、と具体的見通しを立てられることが必要でしょう。

 自分の力に対して、見通しが不十分のまま目標を掲げ、うまくいかないと見当違いの方法で行動しようとすることは危険なことです。本人には、自分が目標に対して見当違いな行動をしていると自覚がないのです。周りの人が理解を示し応援してくれるはずもなく、孤独を深めます。行動と言動が一致しないということです。

 飛躍して考えると、社会的に望ましくないことを十分に認識できなかったり、これくらいのことは大丈夫、と認識がずれてしまったり、ということにつながるのではないでしょうか。現実的で具体的な見通しを、物ごとに対して立てることができないことは、更に飛躍して考えると、意図せず犯罪を犯してしまうことと、とても近い精神状態だと思うのです。

 

 

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