第28話 GWツーリング その2

そしてツーリング当日

定刻10分前 6時50分に集合場所の諏訪おぎのやに行くと すでにクスダさん アマイさん テルの3人が来ていた

近くに行くと3人で楽しそうに話をしている テルが2人と会うのは初めてのはずだけど 人見知りしない物怖ものおじしないテルのすごい所だ

メットを外して「はざーっす」と挨拶すると

「おいっす〜」とクスダさん

「はよ〜」とアマイさん

「うぃ〜す」とテル 三者三様の挨拶を返してくれる

ちなみにテルの「うぃ〜す」は 人さし指と中指を揃えて敬礼の様なお決まりのポーズとセットになっている この挨拶がなければテルじゃないと言っても過言ではない

「雨じゃなさそうで良かったっすね〜」

「そうだな〜」

「2人とのツーリング初めてだから 超楽しみで寝れなかったっすよ」

「子供かw」

「こないだ行ったじゃん」とテル

「いや お前じゃねぇよ! つか バイク見ていいですか?」と2人に声をかける

「ん?いいけど前見せなかったっけ?」

「いや〜 あの時は何も分からず へ〜バイクだ〜って感じだったけど 今はCBとニンジャだって分かってますから」

まずはアマイさんのCBから

「やっぱCBも格好いいなあ」

「だろ?乗り換える?」

「いやいや俺はXJRでいきますよ」

パッと見で分かるのはマフラーとステップが変わってるって事

この2つが変わってると1.5倍位バイクがカッコよくなると思う

「マフラー変わってるとイメージガラッと変わりますよね〜 カッコいいわ〜」 

「いや〜それほどでもね〜…」

「いや サベージの事じゃねぇよ!」すかさずテルにツッコむ

「どうせまたうるさくして来たんだろ?」

「いい音にして来たと言ってくれよ」

テルと話しながらも目はニンジャに向かう

確かにアマイさんのCBは格好いい けどクスダさんのニンジャと比べたら その大きさ 存在感が違った

映画トップガンでのトム・クルーズの愛車として一躍有名になったニンジャだけど それがなくてもカワサキのフラッグシップマシンであり 世界最速の称号は伊達ではない 戦闘機を思わせる攻撃的なカウルも格好いい クスダさんのニンジャはサイドカウルとアンダーカウルを外してあってエンジンや社外のエキゾーストパイプが剥き出しになってるんだけどそれがまた格好いい

「カッコいいわ〜 うお!メーター260まである!」

とかやっていたら ケンゴがやって来た これで全員集合だ

「はざーっす!」ケンゴがシールドを上げて挨拶する

「はざっす じゃねぇよおせーぞ」

「いや ギリセーフだろ?」 

「余裕を持ってアウトだわ」

「ちわっす 今日はお願いします」とケンゴがクスダさんとアマイさんに挨拶する

ちなみにケンゴも人見知りしない なんなら初対面の目上の人にもタメ口で話す奴だ それを思えば今日はずいぶんおとなしい

俺が「クスダさんはケンゴ知ってましたっけ?」と聞くと

「確か一回 車の修理で会った事あるかな」

「アマイさんは初めてですよね?」

「そうだな」

「じゃあまあ一応 俺の友達のケンゴとテルです」

「何だよその適当な紹介は!」

「え〜 じゃあ…チンピラと暴走族です」

「なお悪くなったわ!」

とケンゴが「お〜バイクかっけえ 見ていいですか?」と言ってCBを見に行くと

「そういやオレもまだちゃんと見てなかった」とテルもバイクを見始める


ツーリングあるある


集合時間はもうとっくに過ぎているのに全然出発しないw








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