恋の魔法のサツマイモ
@ramia294
第1話
場所は、どこでも良かったのです。
ひっそりと静かな場所、私の身体が完全に朽ちて森の一部になるまで、他人に見つからなくなる、そんな場所を探していました。
突然、サヨナラと言った恋人。
意地をはって、強がって、平気なふりをしていました。
しばらくして、振られた理由が、私の親友と付き合いだしたからだと分かった時から私は、おかしくなっていたようです。
もちろん、そんな事は、無責任に餌だけ与えられ、増えすぎてしまった憐れな子猫の数ほど世の中には、溢れている事です。
でも、どこか他人事だったので、今の今まで、噂話のタネにしかならない話だと思ってきました。
しかし、自分の身に、起こってしまうと、腹立たしく、情けなく、何とも自分が憐れで、それでもあの人が恋しいと思っている自分がとても悲しいと思えました。
何の考えもなく、適当に乗った電車が、私を運んでくれたのは、武蔵野の面影を色濃く残す雑木林でした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます