第113話 優香さんのお願い
「優香さん、このことはどうか、学校では言わないでくれませんか?」
学校の友達(まあ、大輝だけだけど)や、学校の先生にバレたらまずい‼︎
そう思った俺は、母さんが帰った後、優香さんにそう言った。
「この2人の結婚って、親が勝手に決めてた、ものなんでしょ?だったら私は別にみんなに言いふらすなんてことはしないし……というか、2人で話し合って決めたことだとしても私はいいふらしたりはしなかっただろうけど。」
ふぅ。よかった〜。これで俺の学校での平穏無事な生活は保たれる。
そう安心していると、
「でも、もしかしたら口が滑って言っちゃうかも‼︎……ま〜あ〜、ゆうきくんが私と、2人っきりで来週の七夕まつりに行ってくれるなら、話は別だけど……。」
……それ、絶対口が滑るとかじゃないよね⁉︎故意に俺たちの秘密をバラそうとしてるよね⁉︎……でも、
背に腹はかえられない。仕方なく、仕方なく俺は
「いいよ。来週の七夕まつり、優香さんと一緒に行ってあげる。」
と言った。仕方なくだから、浮気とかじゃないからね⁉︎
……それにしても、本当に、俺の周りにいる女子は何を考えているのかわからない。葵も、優香さんも、ただの友達に対して、『2人っきりで』って言ってくる頻度が高いし、2人とも、俺に近づきすぎだと思う。……女子って、これくらいの距離感が普通なのかな?
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