キリン前編

 観る側の頭の中の原作イメージが強過ぎて損をしている……かもしれない。


 ビデオ映画としては演技も悪くないと思います。真木蔵人さんも難しい役どころを上手く演じているなと感じました。

 演技も含めてですが、キャラ造りなども時代の側面を考えて上手く落とし込んでいるなといった印象です。

 あとのちのウィンディ(確か原作で明確にされてはいませんがきっとそうですよね?)役の女優・亜矢乃さんですが、バイク乗りに理想的な距離感と神秘性を持った魅力ある女性像を原作通りではなく、良く解釈されて演じられています。

 レビューで悪く言われがちな走行シーンも前編を観た段階では悪くないです。


 冒頭でも書きましたが、兎に角原作の印象が強くて映画化は難しかっただろうなと思います。やはりGSX1100Sカタナの車種を変えてしまう訳にはいかないだろうし、かといって原作のそのままではどうしても違和感が出てしまう。時代を過去に設定して、キャラ造りも銀魂のようにガッツリ狙ってしまうのもありだったかもしれませんが、そうすると予算が厳しいですよね。

 あと、原作の口髭はダンディで私は好きなのですが、今の時代どうしても口髭は受け入れがたいかもですよね。私も藤竜也さん以上に口髭が似合う人も思い付きませんし。


 ただ、ここぞという場面で出てくる有名な台詞にはやはりぐっとくるものがあります。


 あ、そうだ! 大事なことなんですが、Hなシーンがあるので家族での鑑賞は要注意です。

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