未来の犬
バブみ道日丿宮組
お題:蓋然性のある犬 制限時間:15分
未来の犬
科学の進歩というのはおそろしくて、肉体のクローンであったり、機械化であったり、いろいろな発展をしてきた。
過去に死んだ人を蘇らすというプロジェクトも進んでる。
違法だ、邪道だという声はかなり多い。生まれ変わったわけでもないのに、増やすものではない、生きてる人の妨げにしてはいけない等々の反対の声が多数存在してる。
ちなみに恐竜は蘇った。
ある島がサファリパークならぬ、ジュラシックパークとして存在してる。
中は立ち入りすることができず、定点カメラのみ、その中を確認することができる。いずれ翼竜なんかが生まれたら、人間の住むところにやってくるかもしれない。
いや知らないだけで、本国に密輸されてる可能性もある。なんたって恐竜だから、根強いファンがいる生命体だから。
とはいっても、かつて滅んだ生物が蘇ってるだけで、あまり変化はない。
大きな変化といえば、死んだペットが無限の生命を持つということだろうか。もちろん、クローンで誕生したペットに記憶はない。身体の一部を引き継いでいたりはするが、そこから記憶が戻るということは確認されてない。好物が変化したり、習性が減ったりというのが基本だ。
我が家にいる愛犬も5代目になる。
初代から比べると、だいぶ太い感じではあるが相変わらず家族の一員だ。
たぶん、おそらく、愛犬である。
それを否定することはできない。
もはやペットというのはそういう扱いをされるもの。永久就職のようなものだ。野生化、動物園にいる動物のほうがまだ自然の摂理に従ってる。
世代交代が人間の次に唯一ある存在ともいえる。
ちなみにクローンを望まないと機械の体を与える選択肢を得られる。肉体全てを機械化したペットも中には存在する。機械に心が宿らないというのは昔の話で、今はネットワークという巨大脳みその支配下で機械化ペットたちは思考する。
ぶっちゃけたところ、人間よりもはるかに賢い。
いずれ人間の上に立つ存在が機械化されたペットになる日も近いかもしれない。セーフティは存在してるが、いつまでそれが破らないかはわからない。
日々研究が進められ、あるいは進化してく。
そんな中で想定外は生まれるものだ。
私はそんな中、機械化した両足を使って、通学してる。
皆どこか、人間ではないものを持って生活してる。
それが当たり前の世界が、訪れてたのだった。
未来の犬 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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