第3話 こいこい羊



 今日も


 羊がやってくるのを待つ


 まだかな まだかな


 ベッドに入って すやすやできない

 心配事ばっかり 不満にまみれた人間じゃ

 羊は微笑んでくれないのかな


 夜の気配が満ちて しんしんと鳴く暗闇の中

 星はきらきら点滅して 冷たい空気が撫でていく


 起きてる毎日が退屈で

 夢は刺激に溢れてる


「羊さん 羊さん

 どうか今日もここにやってきて


 優しい 楽しい夢を見せておくれよ」


 明日の声が聞こえない

 それがどうした


 現実の色は見えない

 それがなんなの


 昨日はずっと今日のまま

 それでいいのさ」


 羊こいこい 羊こい


「夢を いつまでも みせておくれよ」


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詩集47 裏切りの言葉は表を知らない 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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