第27話 ドキッ!ツッコミだらけのガチャ大会③
三人の回収が終わると、更に獲物を探して森を歩く。
そして遭遇したのは、鹿だった。
リズがスナイパーライフルで仕留め、その場で解体。肉をストレージに仕舞いその場を後にする。
その後暫く歩き、次に見付けたのはオーク二匹だ。
「エヴァ行けるか?」
「行きます!」
「龍平、清水どっちが行く?」
「ぼ、僕まだあれは・・・」
「俺もまだ微妙かな。」
「じゃ、二人で行こうか。」
「二人なら。」
「うん。」
と言う事で、一匹はエヴァが。もう一匹は龍平と清水が倒す事に。
流石冒険者のエヴァだ。
オークの棍棒を素早く躱し、ジワジワと剣で攻撃を加えて行く。流石のオークも、切傷を付けられ血が流れて行くと動きも悪くなる。
少しずつエヴァの動きに付いて行けなくなったオークは、背後に回ったエヴァを捉える事が出来ず、首の付け根から頭蓋に向けて斜めに剣を突き刺されそのまま前へと倒れる。
一方、龍平、清水対オークの方はと言うと、清水が槍を振り回しオークを牽制。オークが清水の攻撃に大振りの一撃を振るう。清水は、慌てて後ろに逃げる。
大振りの一撃を放った隙だらけのオークの左から、龍平が獣王爪の一撃を入れる。
引き裂かれるオークの腹。
痛みに「ブモーォ!」と吠えたオークは、腹を押さえ、龍平に向けて棍棒を振り回す。
その隙を付き、今度は清水が右から槍を脇腹へと突き刺しそのまま左へと振り抜く。
右も左も腹を切り裂かれたオークは、握る棍棒を落とし腹を押さえて後退る。
そして、その場で膝を突くとそのまま地面へと倒れ込んだ。
「エヴァは流石だな。やっぱりケモ耳だから素早いのかな?」
「ケモ耳?と言うのはわからないけど、あたしは猫獣人だから素早い動きは得意だよ。」
「猫獣人って言うのか。龍平と清水のコンビも中々だったな。最後、魔石を回収して終わろう。清水は、エヴァの倒したオークの魔石を回収してくれ。」
龍平と清水がオークの魔石を回収したら今日の狩は終了だ。
6人で隊列を組み砦へと帰還する。
エヴァの倒したオークの魔石は、そのまま清水に譲る事に。無論エヴァも了承済みだ。
と言うより、鋼の剣と鋼の短剣、オーガの革鎧は、元々エヴァが持っていた装備よりも上の物らしく「こんないい装備貰ってて、寝床も食事もお世話になってるから当たり前だよ。」と言ってくれた。
そして換金タイムだ。
俺は成川ぎ倒したゴブリンの魔石を換金し、二倍効果で30G増えた。これで残金2455Gとなった。
龍平と清水は、今までの貯蓄を入れて410G。まだまだ1000Gには程遠い。
夕食の後、澤田にお願いしてスキルガチャを引いて貰った。
今朝すっかり忘れてからな。
先ずは1日1回ガチャだ。
いつもの演出の下の後、表示されたメッセージには
「SR剣術LV3をゲット!現在、HR剣術LV4を所持していますが、破棄しますか?譲渡しますか? 破棄 / 譲渡」
のメッセージが。
迷わず譲渡を選び、プルダウンから成川を選択した。
次に、スキルガチャ10連を引いて貰う。
一々いつもの下りを言うのも面倒なので割愛だ。
出たスキルは
HN生活魔法:ウォーター
N農業の心得
R裁縫LV5
SR身体強化LV6
HR気配察知
Rハイド
N裁縫LV3
SSR農業の真髄
EXクリエイトマジック
HN解体LV5
だ。
そしてここて気付いた事がある。
単発では被らないと譲渡出来なかったが、10連の場合被りではなく出たスキルを自由に譲渡出来るのだ。
ただ、ひたすらに面倒くさい。
一つ一つ全部に「譲渡しますか?」のメッセージが出る。
俺は根気良くスキルを割り振って行く。
で、とりあえず割り振ったスキルはこうなった。
・東條拓哉
N採取LV1
N生活魔法:クリーン
HN料理LV2
HN身体強化LV2
HN毒耐性LV2
HN解体LV5
R麻痺耐性LV1
Rハイド
HR気配察知
SR剣術LV3
SR錬金術LV5
UR言語理解LV8
EX魔石換金率二倍
EXクリエイトマジック
・澤田涼子
N料理LV2
・伊川春香
HR言語理解LV3
・成川美奈子
HR剣術LV4
SR身体強化LV6
・新谷加奈子
HN生活魔法:ウォーター
SSR農業の真髄
・三宅裕子
N農業の心得
・花房百合
R裁縫LV5
・原田智世
N裁縫LV3
適当な割り振りで申し訳ないが、なるべく仲良しで纏めてみたつもりだ。
新谷と三宅には野菜作りを頑張って欲しい。
花房と原田にはみんなの服や下着を作って貰いたい。
成川には、死んで貰うと困るので、ランクの高い身体強化を渡した。
俺が肩代わりしてる女子7人を呼び、スキルを譲渡した事を告げた。
初めは文句を言っていたが、スキルを貰えたのは素直に嬉しかったらしく最終的には「仕方がないな〜」と納得はしてくれた。
成川に至っては、剣術と身体強化を貰えた事で、かなり感謝された。
これで残金は1455Gとなった。
スキルを譲渡した後、俺はリズを呼んだ。
「申し訳ないが、夜、砦の結界の周りを彷徨く魔物を仕留めてくれないか?」
「畏まりました。」
「いつもリズに頼ってばかりですまないな。」
「いえ、拓哉様のお役に立つのが私の役目ですから。」
この湖に来てからは、リズに夜の見張りをさせていなかった。理由は、屋敷自体の結界範囲が広いからだ。
テントならまだしも、屋敷の半径10mは広過ぎる。砦になって60mに広がったが、今のペースで行くと龍平と清水のスキルガチャがいつまで経っても開かない。
なので、夜中に彷徨う魔物を龍平と清水に振り早くスキルガチャを出そうと言う訳だ。
リズにもそれを説明し、理解してくれた。
本当にリズ様様だ。
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