第0話 異世界転生??
山城 彰。年齢25歳。中堅ゲーム会社社員。
平凡な彼の人生は、2018年6月20日に転機を迎えることとなった。
あれは会社へ向かう道中のことだった。
なにも考えることなくいつもの交差点を渡っていた彼は突如膝から崩れ落ちた。
最初は何が起こったのか全く分からなかった。
周囲から鳴り響く悲鳴、腹から徐々に暖かい液体が流れ出す感覚、生臭い血の匂い、そして妙に感じる寒気。
彼は腹に手を添え、状況を飲み込んだ。
「俺、刺されたんだ…」
痛みは時間がたつほど強くなっていき、今までの人生が走馬灯のように頭の中で再生された。
「あー、つまんねー人生だったな…」
「死ぬ前に最後かーちゃんの飯食いたかったな…」
そんなことを考えていると意識は遠のいていき、視界は黒く塗りつぶされていく。
そして彼は死んだ。
・・・
・・・
しかし、何かがおかしい。
死んだと思ったのに意識が妙にはっきりとしていくとともに、漆黒につつまれたはずの彼の世界は徐々に色を取り戻していく。
そして正面には一人の女性が立っており、こちらを見つめてる。
「アキラ様、あなたはすでに死にました。」
「あぁ、やっぱりそうか…」
「でも大丈夫です。私があなたにもう一度チャンスを与えましょう。」
「というと?」
「これはとある国のお話です。その国は邪悪な魔王に支配され、人々は苦しみもがいています。そこであなたにこの国を救う勇者になってもらいたいのです。」
「俺が勇者?!(ニヤニヤ)」
「はい。あなたが選ばれました。」
「うぉ、これアニメで見たやつだ!」
妙にワクワクした様子を見せている。
「転生されるに先立ち、アキラ様には何か一つ好きなものをプレゼントして差し上げましょう。」
「もちろん決まってるぜ!聖剣エクスカリバーで!」
「それではいってらっしゃいませ。ご検討をお祈りします。」
すると彼の体は陸を離れ、一筋の光に導かれていった。
そうして、彼は異世界への転生を果たしたのであった。
・・・
・・・
そして異世界で、彼は3年の年月をかけ、魔王を討伐し、異世界の平和をつかみ取った。と、思っていたさなかだった。
アパートのベッドで目を覚ましたのは…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます