椎名教授と私

白井 くらげ

第1話

彼女の美しいテラついた唇からレーザービームのように言葉が発せられた

「アンタなんか地獄に落ちろ」

手が見えた瞬間には頬が熱く視界がぶれた

バチンと派手な音がしてまぁ、私はぶたれた

「ホテルぐらいで」

私の捨て台詞に興味もないのか振り返りもしない私の恋人

数秒前に宥めるようにキスをした唇は濡れていたのに私をぶつから嫌い

はぁぁと深いため息をついた視線の先にこちらを見ていた男と目が合う

顔を見つめすぐにそらした、まぁ女同士で痴情のもつれなんて誰でも知らないフリをすると考えてから気づいた

あれは、アイツは…確か椎名教授だ

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