詩集46 作られた人工の言葉

仲仁へび(旧:離久)

第1話 つくりあげられた不幸



「君は不幸でいなければならない」


「だって、儚く悲惨な姿こそが、君に似合う美しい姿なのだから」


 君が成功しないのは 不幸のせいだよ

 君が一人ぼっちなのは 不幸のせいだよ

 君が誰にも愛されないのも 不幸のせいだよ


 不幸って便利だよね 説明要らずだよね

 超常的な力が働いて 人間の運命に干渉している

 だなんてさ 馬鹿らしいのに信じちゃって


 君が幸せになれないのは 不幸のせいだよ

 君が喜びを感じられないのは 不幸のせいだよ

 君が楽しみを見いだせないのも 不幸のせいだよ


 幸せにしてなるもんか その努力は運命をも作る

 肩を抱いて涙を流すできた友人 その裏で君を傷つける




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