盗賊ギルド『キツネの子』
グシャガジ
序章
「 ……王は賢者に賢者の石を、司書に生命の書を持たせ魔法陣を以って女王を浮世へ舞い戻らせた」
風吹けば崩れるあばら家で一人の老人が子供二人に寝物語を聞かせていた。
住人は住処にふさわしい服と呼んで良いかわからぬボロを纏い、抜き身の四肢は小枝の様に細い。
物語も終わり3人は睡魔に身を預けようとした頃、あばら屋の柱という柱が揺れ埃が部屋中を覆った。
廃材の寄せ集めの様なドアが開き、衛兵達があばら家を占拠した。
一番上等な衛兵が書状を取り出し読み上げる。
「キツネ・ミーミルン。至急出頭されたし 」
嵐のように衛兵は去っていった。
残った子供達二人の止めどない慟哭だけがホコリの中響く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます