第3話 モノとの付き合い方

古いからと言ってまだ使えるものを捨てるのには抵抗がある。古いことを理由にものを死なせてしまうのは勿体ない。それは資源の無駄だ。古いものよりも新しいものの方が性能が良い、省エネである、ランニングコストが安い、などの利点があるのかもしれない。しかし、古いものを捨ててしまえば費やした資源は無駄になってしまう。

では古いものでも捨てずにとっておくのはどうだろうか。いつまでも使われず、大事にしまわれたままで何十年も過ぎていく。ものを死蔵することはものを大事にしていることになるのだろうか。

幼少期に買ってもらった玩具、若い頃に夢中になった楽曲の収録されたCD、思い出の作品のVHS、創る喜びと遊ぶ楽しさを提供してくれたプラモデル、などなど。私の部屋にも古いものがたくさんある。

古いものを手入れしながら長く使っているのであれば、それは確かにものを大事にしていると思う。でも押し入れにしまい込んで何十年も経過したら、それは本当に物持ちがいいのだろうか。ものを大事にしているのだろうか。

日進月歩で多種多様な製品が短除している。こうして数多のものが人間の都合で生み出され、やがてはゴミとして捨てられていく。ものに思いを致しその付き合い方を見直す時、我々の人生はより豊かになると感じている。

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