第51話 冬華は100パーセントヤンデレでした
次の日は終業式をやるためだけに学校に出る。
もっと言えば長ったらしい校長先生の話を聞くためだけに学校に出る。
そう、それだけのために。
意味が分からん。それなら閉会式に続けてやれよ。
と思いながら現在進行形で長ったらしい校長先生の話を聞いている。
やっと終わったかと思うと次は生徒指導の先生だ。
手紙に書いてあるならわざわざ言わなくてもいいじゃん。
そう思いながら聞いているとやっと終わった。
教室に帰る時に
「どうしたんですか?顔が怖いですよ?」
そう冬華が聞いてきたので頭の中で思ったことを言うと
「それはわかります。私も予定表を見た時そう思いましたもの。だけど仕方ないことなんです。割り切っていかないと」
そう冬華が答える。
すると
「そうだぞ宮都。今日から始まるゲームのクリスマスイベントを開始時刻と同時に始められないからって怒るなよ」
と昴が言ってきたので
「違うわ!」
そう僕が言うと
「え?推しキャラのイベントなのに?」
と言うと
「なんの話をしているのですか?宮都と内田さんは」
と冬華が聞いてきたが、
「なんでもないよ!こっちの話だから!な、宮都」
そう昴が言ったので
「そうだぞ。気にすることはない」
そう僕も答える。
すると冬華がにこやかな笑みを浮かべて
「宮都?あとから詳しく教えてくださいね?」
そう言ってきた。
放課後、冬華が
「宮都。スマホを見せてくれませんか?」
と言ったので見せる。
「なんですか?このかわいい女の子しかいないゲームは」
「そのゲームは面白そうだから入れたんだ。するとキャラクターも可愛くてはまったんだ。寝るときはいつもボイスを聞いて寝てるよ」
そう僕が言うと冬華が僕のスマホにイヤホンを挿してキャラクターをタップする。
何回かタップするとイヤホンを耳から外して
「アンインストールはどうやるんですか?」
とにこやかな笑みを浮かべながら聞いてきたので
「後生ですから、このゲームだけはやめてください!」
と頭を下げると
「ダ、メ、で、す」
そう言ってきたので
「せめてクリスマスイベントだけでも…」
と頼むと
「何か言いましたか?」
と言ってきたので
「せめてクリスマスイベントだけでもやらせてください!推しのボイスを聞きたいんです!」
と言うと
「わかりました」
と冬華が言ったので心の中で喜んでいると
「なら、家に帰ったら私のボイスを送りますね!言ってほしいことがあったらメッセージで送ってください。なのでそのアプリを消してくれますよね?」
そう言ってきたので
「わかった。なら家に帰ったら消すわ」
と言うと
「ここで消してくださいね?」
そう言ったので断腸の思いで消すことに。
するとちょうど昴から「俺の彼女に消されたけど引き継ぎコードがあるからな。宮都も隠れてやれよ」というメッセージが送られてきたので悲しみが嬉しさに変わる。
家に帰ると早速インストールし直してゲームをやっていると冬華から電話がかかってきたので出る。
「宮都、昴の彼女さんから聞いたのですが引き継ぎコードなるものを知っていますか?それがあると前のデータまで出来るそうです。もちろんやっていませんよね?やっているのであれば早急にアンインストールしてください」
と言われたので
「ばれるのが早いなぁ。わかった。消すよ」
そう言うと
「スクショを送ってくださいね?」
と冬華が言ってきたので送ると
「オッケーです!さすが私の彼氏ですね!寝るときに電話してくださいね?」
と言って通話を終える。
やることが無くなったのでリビングに行くと鏡花が勉強していた。
僕は邪魔にならないように再び自分の部屋に戻って横になる。
気が付くと午後5:25だった。
スマホを見てみると冬華からすごい件数のメッセージが来ていた。
見ようとすると冬華から電話がかかってきたのででる。
「どうしてメッセージを見てくれなかったんですか?!」
「やることなくてベットに横になったらいつの間にか寝てたらし」
そう答えると
「ほんとですか?」
と聞いてきたので
「本当だよ。僕自身も今「やべえ」と思ってるし」
そう僕が答えると冬華が
「安心しました。宮都も寝落ちしましたね!仲間です!」
と嬉しそうに話した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます