第21話 文化祭準備って意外とつらいよね
いつもの時間にチャイムが鳴り、担任の先生が教室に来て、
「今日の日程を黒板に貼っておくから、各自見るように。まあ、簡単に説明すると、今日は40分授業を2時間行います。40分授業なので通常ある10分の休憩はないようなものです。だから、あなた達の今日の授業だと、座りっぱなしです。その後は文化祭準備です。2時間の授業が終わったら、そのまま準備に入っていいですよ」
と言って職員室に戻っていった。
その後、
授業を受けてみると、先生の言う通り、いつもある途中の10分間の休憩は全くと言っていいほど無く、座りっぱなしの状態だった。
眠くなるどころか尻が痛くなって授業に集中できなかった。
2時間座りっぱなしの授業を終えると
「尻、痛くならなかった?」
と
「痛くなりましたけど、なんとか耐えました」
と言った。
そんな話をしていると、僕に
「あ、あの!今日はやることがないと思うので、好きなことをしててください」
と
「何かあったら言ってね?」
と僕が言うと
「はい!」
と言って教室から出ていく。
すると、冬華が
「宮都様は海藤さんみたいな女の子が好みなんですか?」
と冬華がいつもなら質問しない内容を聞いてきたので
「どうしたんだ?いつもならしないような質問をして」
僕が聞くと
「海藤さんにいつもやさしくしているので、もしかしたら宮都様の中に好意があるからやさしくするのではないかと気になりまして」
冬華がそう答えたので
「いや、好意があるとかそういうことじゃなくて、手伝ったのなら、最後まで手伝ってやりたいじゃん」
そう僕が答えると
「それならいいのですが」
冬華が言う。しかし、表情と言動が一致していなかったので、頭を撫でると、
「そ、それならいいのですが!」
ともう一度冬華が言った。今回はちゃんと一致した。
冬華とやることがないので、まったりと過ごしていると、
「宮都君!いるかい!いるなら私の所に来てくれ!運ぶものがあるから手を貸してほしい。鷲野さんにもついさっき声をかけた。幾分、運ぶものが多すぎてな」
と綾川先輩に呼ばれたので行くことに。もちろん冬華もついてくる。
運ぶものは長机2台、暗幕は短いのが2枚で横に長いのが1枚の計3枚、パイプ椅子4個である。
僕と冬華は長机を、由綾川先輩はパイプ椅子を、そして由希先輩は暗幕を運ぶ。
僕と冬華と綾川先輩はすぐに終わったが、由希先輩は暗幕の横に長いのを運ぶことができないでいたため、4人で運んで終わらせ、各自の教室に戻った。
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