第10話 文化祭での部の出し物が決まる

 朝、学校に行くために家を出ようとすると、玄関のインターホンが鳴ったので出てみると、玄関に居たのは神宮かみやさんと由希ゆき先輩の2人である。

「宮都様、おはようございます。いい朝ですね。学校に行きましょう」

「何言ってるの?朝は文化祭で出す本の内容について話しながら行くんだよ!」

 そう言って神宮さんと由希先輩がにらみ合っていたので

「一緒に行きましょう?」

 と僕が言うと、「宮都様に従います」と神宮さんが、「後輩くんが言うのなら」と由希先輩が了承してくれた。

 というわけで2人で学校に行くことに。

 教室に入り、自分の席を探していると、とすばる

「おお、久しぶり!宮都!」

 と話しかけてきたので

「おう、久しぶり」

 と返す。すると、昴が

「今日1時間目から体育だけど、宮都はやるのか?」

 と聞いてきたので、

「ドクターストップです」

 と僕が言うと、

「そうなんだ」

 と昴が言う。そして思い出したように

「あっ、そういえばさ、席替えしたんだよ。宮都は神宮さんの隣だってさ」

 と言いながら案内してくれた。昴、良い奴だな!今度何か奢ろう。


 朝のホームルームで学級担任が僕に2週間分の課題の内容を書いた紙を渡してきて

「文化祭終わった1週間後までに提出してね」

 と言われた。

 そのあと、僕は体育の授業を見学し、座学では、早く終わったら課題に取り組み、昼休み。

 由希先輩は僕の左側を神宮さんは右側を歩いている。

 その理由は、『由希先輩が部室に行こう!』と僕のことを誘うと、神宮さんが『宮都様、私も行きます。』と言ったので『神宮さん、別に合わせる必要はないよ?』と僕が言うと、「鷲野さんは隣にいてもいいのに、私は宮都様の隣にいてはいけないのですか?』と神宮さんが涙目で言ってきたため、了承せざる終えなかったからである。そういえば、神宮さんと最初に会った時に無表情だったのに、今では感情を出すようになってきた。たまにではあるが。

 部室に入ると、綾川あやかわ先輩が櫛を僕に渡してきて

「髪をとかしてくれ」

 と言ってきた。ああ、昨日約束したんだった。

 髪をとかしていると、

「私の髪をとかす専属にならないかい?」

 綾川先輩がふざけた提案をしてきたので

「なるわけないじゃないすか」

 と言うと

「諦めないからな、宮都君」

 と返ってきた。

 僕はどう返せばいいかわからなかったので、神宮さんと由希先輩の方を見ると、ジト目をしていた。

 髪をとかし終えると

「宮都様、迷惑でなければ、時間がある時にでも私の髪をとかしてくれませんか?櫛は持参しますので。」

 と神宮さんがお願いしてきたので、

「いいよ。」

 と了承すると、

「後輩くん、私もお願いね!」

 と由希先輩もお願いしてきたため、了承する。

 綾川先輩が

「宮都君の髪をとかすのは上手いぞ!気持ちいいんだぞ!」

 そう自慢げに2人に話していた。

 そのあと、昼ご飯を食べながら文化祭で出す本の内容について話していると、神宮さんが

「宮都様の身に起こったことを少し盛った形でやるのはどうでしょう?」

 と言うと、由希先輩が

「うーん、この事故はニュースになったからダメ。」

 そう言って却下した。

 そんな感じで文化祭の出し物について3人で話し合っていると

「ハロウィンを題材とした小説を各自2~3ページを目安として書く。なんてどうだろうか?」

 と綾川先輩が提案すると

「「それだ!ナイス、先輩!!」」

 僕と由希先輩が見事にハモった。

 文化祭の部活の出し物が決まったところで昼休みが終わったので解散となった。






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