アステリ☆マジカふぁんカタログ〜お着替え編〜



 「劇中で使われたあの衣装から幻の没衣装まで──」

 「ここだけの限定衣類をお取り寄せ!!マリィチャンを貴方色に染めてみませんか?」

 ──アステリ☆マジカふぁんカタログ〜お着替え編〜より






 ◆ふぁんカタログについて

 『アステリ(略)〜お着替え編〜』は、長期キャンペーンシナリオ『クーナブラ島』において、RPでマルガリタが変身した(気分の問題から実際に〈千変万化の衣〉で変身したものまで)形態の詳細をキャラシに記入していた際の項目名です。

 『紹介』はRP時に解説として書き込んだもの、『解説』は初登場回や見た目・装飾、それにまつわる小話を記載しています。


 基本的には本編に一切関わりがない、どうしようもないネタではあるのですが、『クーナブラ島』本編のネタバレも含まれています。

 そういうのが気になる方は『クーナブラ島』を読了後にお読みください。


 頭が痛くなるような感じの物が多いのですが、ここまで付き合ってくださった方ならたぶん大丈夫だと思ってます。






 ◆〈ゴアラブ☆ふれいむ〉紹介

 「魂は天に!屍は大地に!貴方の遺した想いは風となり、水となり、火となり、世界を巡るのですッ!」

 「つまりは愛ですッ!だから安心して……かわいいかわいいマリィチャンの、〈アステリリカルステッキ〉に殴り倒されてください!」

 アステリ☆マジカの真の力は愛である。

 愛を信じ、愛を与え、愛を守る。自己を愛し、他者を愛し、敵をも愛することができたとき……アステリ☆マジカの真なる姿のひとつ、アステリ☆マジカ ゴアラブ☆ふれいむフォームへと生まれ変わるのだ!

 ゴアらぶ☆ふれいむフォームは炎のように武器を振りかざしては叩きつけ、振りかざしては叩きつけ、振りかざしては叩きつける……凄いラジカルなフォームだ!ラジカル☆ホーリーバニッシュメントの連撃は止まることを知らない!


 ◆〈ゴアラブ☆ふれいむ〉解説

 初登場はクーナブラ#2, 重ね着の如く。

 コープスコープスを前にしたマルガリタが、ネリア(フェロー。島の住民で少年戦士)に【ファナティシズム】をかけられた事で組み込まれた有機部品が活性化。突然、変身の際の前口上を叫び(気分だけ)変身?した。

 第三者からすると、ごっこ遊びを通り越して不審者そのもの。


 本来はつるつるとした魔動バイクの騎乗用スーツと、当時流行した詰襟と側面の深いスリットが特徴的な、マーメイドラインが際立つドレスを基調とした赤黒の衣装で、スタッフは「限りなく少女に近いマルガリタだからこそ映えるデザイン」と周囲に熱弁していたとか。

 他にも水・氷、風、土などの属性に対応したフォームも存在しており、マルガリタ自身も遺跡に遺された数々の衣装に興味本位で袖を通した事があるため〈千変万化の衣〉で再現できない事もないが、一部は「とても恥ずかしい」らしく、【ファナティズム】影響下でもなければ変身したくはないようだ。




 ◆〈バイオレンス☆ばいおれっと〉紹介

 「……魂は天に、屍は大地に。ひとびとの遺した想いは風となり、水となり、火となり、世界を巡るのです──」

 「──それが本来の自然の姿だとしても。だとしてもッ!貴方を赦し、敬愛する理由にはなりませんッ!」

 アステリ☆マジカの真の力は愛である。

 愛を信じ、愛を与え、愛を守る。しかし、傷付くひとびとを背に覚悟を決めた時、愛を捨てる冷酷さを見せることもある。

 ただそこに在り、月のように静かな光を湛えるその姿こそ、アステリ☆マジカ バイオレンス☆ばいおれっとフォームの真髄ともいえよう。

 バイオレンス☆ばいおれっとは冷静に、かつ冷酷に武器を振りかざしては叩きつけ、振りかざしては叩きつけ、振りかざしては叩きつける……闇の妖精らしい、平静と狂気を併せ持つフォームだ!冷酷に、魔動機のような正確さで振り下ろされる【ばいおれんす☆ルナアンリーシュ】の連撃に愛はなくとも、ひとびとを救うその姿で愛を示すのだ!


 ◆〈バイオレンス☆ばいおれっと〉解説

 初登場はクーナブラ#6, 鳴り渡るは神の声か。

 街を燃やし、無辜の人々を傷付けたレッサードラゴンを前に、【デモンズアーム】を唱えながら〈千変万化の衣〉を変化させた姿。

 完全に頭に血がのぼっていたのか、はたまた格上相手の恐怖をかき消そうと努力したのか、【ファナティズム】なしに口上を述べ、不審者を通り越したなにかとなった。


 魔法文明時代、退廃を極めたノーブルエルフ達の間で流行った〈シュミーズ・ド・ヌイ〉、透け感のある──というより透け感が激しい、シースルーの──紫と黒のナイトドレスを基調にした衣装で、当時の価値観からして怪しい部分があり、情報公開後からすぐに健全な演劇を追求する集団から苦情が相次いだそう。

 レッサードラゴン戦では革鎧や盾、長めの革靴などでボディラインが隠されていた上、仲間たちはドラゴンに集中していたか、もしくは奇行に慣れたか、或いは……といった距離感であった為、特別騒がれることはなかったようだ。




 ◆〈アイアン☆どーんとれす〉紹介

 「大きな鉄の塊が平和を脅かすなら、私はより硬い鋼鉄の盾となってこの平和を護ってみせます!」

 「──変身!」

 アステリ☆マジカの真の力は愛である。

 愛を信じ、愛を与え、愛を守る。愛の形はさまざまで、他者を、自らを愛することで、その姿(フォーム)が千変万化するのは周知の事実である。

 時に、恋とは不退転のものである。相手の出方を窺い、牽制し、一挙一動に最大限の力で応えていく。それはまさに戦いそのもの。

故にアステリ☆マジカは、その駆け引きを戦闘スタイルにも活かす。

 そして、その恋の駆け引きのパワーを最大限に発揮させるのがこの姿、魔法少女にあるまじき鈍色の不屈の乙女〈アイアン☆どーんとれす〉なのだ!


 ◆〈アイアン☆どーんとれす〉解説

 初登場はクーナブラ#9, 朽ちた鉄神。

 巨大ゴーレム「エクスタ」の収束光条によってパーティー全体が多大な被害を受けた際、マルガリタが【デモンズアーム】を唱えながら咄嗟に〈千変万化の衣〉を変化させた姿。

 実際は前口上すらなかった。というか挿入するのを忘れていた。


 魔動機文明アル・メナスの創作物で度々見られた、甲冑とドレスを組み合わせつつ、背中を大胆に露出したデザインの衣装(つまり、ナントカをころす服)で、基調の色が鈍色で目立ちにくい分、肌の露出箇所を増やす事で結果的に落ち着いた印象を保ちながらもマルガリタ・ジッカタイプの色気を最大限に引き出す事ができるバランスのいい衣装……なんだろうか?防護点に不安があるのは否めない。

 実際、スポンサー向けに販売されていたものは格安な革装備程度の防御力しか有していないものの、着させやすく脱がせやすい逸品(?)であったらしい。

 他の衣装と同じく蒐集用途やコスプレ用途に使われていた他、魔動機が警備する館の中で名ばかりの守衛として着させられていたマルガリタもいたとのこと。


 現代のこのマルガリタは〈千変万化の衣〉の上に〈ドントレシアの堅忍大鎧〉を着ているため、戦闘中にいきなり露出度が上がる変人にはならなかった。




 ◆〈UNKNOWN〉紹介

 「──宿れ、風・水・土・火の妖しぇぎっ」

 設定上は存在していた、アステリ☆マジカがマイナスの感情で変身する形態の衣装。正式名称は不明だが、遺された設定画によると『失恋フォーム(仮)』とのこと。

 初期シナリオ案の時点で「キャラクターとしての)マルガリタ・ジッカはマイナスの感情を抱くタイプではないだろう」という理由から没となっていたが、上流階級への“営業”で引き取られたマルガリタ・ジッカタイプ向けのファンアイテムとして没衣装のいくつかが製作・販売されており、『失恋フォーム(仮)』も不完全体・完全体と銘打たれた2タイプの実物が存在していた。


 ◆〈UNKNOWN〉解説

 初登場はクーナブラ#5, 菖蒲の剣。

 召異術士デーモンルーラーとしての力に目覚めたマルガリタが【デモンズアーム】共に変身……しようとして失敗した姿。

 何やら大層な前口上があったようだが、噛んだ。それでも〈千変万化の衣〉は「黒っぽくフリフリの」衣装に変化した。

 悲しいし、恥ずかしい。


 どうやら『失恋フォーム(仮)』の、よりによって不完全体バージョンだったらしい。なぜマルガリタが自信を持って不完全体の方の衣装を纏ったかは謎。

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