第132話 モンスターハウス
レジェンダリーダンジョンの第二階層に挑む前に、俺は自分のステータスを確認する。
戦いの最中にもレベルアップはしていたが、ダンジョンの中でいちいち確認することもなかった。
ネファレムに見られたりしても、いろいろと説明も面倒だからな。
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ロイン・キャンベラス(装備)
17歳 男
レベル 27
ジョブ 勇者
攻撃力 27M(+34M)
防御力 27M(+34M)
魔力 27M(+34M)
知能 27M(+34M)
敏捷 27M(+34M)
魅力 27M(+34M)
運 54M★(+34M)
◆スキル一覧
・確定レアドロップ改
・限界突破無限成長
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「おお……だいぶ強くなったな……」
これに覚醒の秘薬も加えれば、かなりのパワーになる。
しかも俺にはスキルでさらなる火力アップもあるからな。
覚醒の秘薬を飲んだ状態で、スキルをぶっぱなせばどのくらいの威力がでるのだろうか……。
「よし、さっそく第二階層に挑むぞ!」
俺たちは再びレジェンダリーダンジョンへと転移した。
◇
「おお、戻ってきたか。逃げ出したかと思ったぞ」
「当たり前だ。誰が逃げ出すか」
ネファレムと軽口を交わす。
本当は俺たちに逃げ出してほしいのはネファレムのほうだろう。
俺たちはネファレムの想像以上のスピードでダンジョンを攻略しているわけだからな。
もちろん、俺にそんな気はさらさらない。
「さて、次の階に進むか」
蘇生アイテムも手に入れたことだし、ここからはどんどん進んでいこう。
第二階層に進むと、そこにはうようよとモンスターがうごめいていた。
「な、なんだこれ…………!?」
ダンジョンのフロア一面を埋め尽くすほどの大群。
オークの亜種や、ドラゴン系のモンスター。
ゴーレムの金色のやつとか、とにかく今までに倒してきたモンスターたちの上位種がたくさんいる。
「はっはっは! みごと引っ掛かったな! これぞレジェンダリーダンジョン特製のモンスターハウスだ! 第一階層をクリアして油断したところを叩き潰す作戦だ!」
とネファレムがご丁寧に解説をしてくれた。
こいつよほど自分の用意したダンジョンを紹介できるのがうれしいらしい。
まあ、500年も一人でしこしこダンジョンを作っていたら、そうなるのも無理はない。
俺はそういう寛大な気持ちでネファレムの言葉を聞き流していた。
だがしかし……この量のモンスターと戦うのは久しぶりだ……。
「腕がなるな……! これだけモンスターがいれば、ドロップアイテムも大量だ!」
俺はそう言ってにやりと笑ってみせた。
「な、なんで笑ってるんだ…………!?」
「そりゃあまあ、このくらい余裕だからだよ……!」
ネファレムは驚いているが、俺からすればこのくらいなんてことはない。
以前にもモンスターの大量発生を経験しているので、こういった乱戦には慣れている。
むしろ俺からすれば獲物にしか見えないから、ボーナスタイムだ。
「それに、お前の作戦じゃあ第一階層の直後にモンスターハウスを用意していたつもりだろうが……。俺たちは一度街にもどって休憩をしているからな」
「あ…………」
そう、ネファレムのダンジョン設計はたしかに厄介だ。
あのままトレントとの戦いの直後なら、俺も苦戦しただろう。
だが、幸いにも俺は覚醒の秘薬のせいで一度休憩をはさんできている。
なので準備は万端。
「うおおおおおおおおおおおお!
モンスターをスキルで一か所に集め――。
あとはそれを一撃で叩き切るだけだ!
「
――ゴオオオオオオオオ。
あれほど大量にいたモンスターたちが一瞬のうちに黒焦げた肉塊に変わる。
「っく…………! ふん、や、やるではないかロインよ。ま、まあそのくらいじゃないと勇者の代わりはつとまらんからな」
「さすがロインね! ネファレムちゃんの策略も関係ない!」
「う、うるさい! これも私の想定内だ!」
などとクラリスとネファレムが言い合っている。
その間に、俺はドロップアイテムを拾う。
「ん…………? なんだ……? これ」
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