第30話 会心率


龍玉りゅうぎょく

レア度 ★★★★★★★★★★

ドロップ率 0.0001%

説明 非常に貴重な、神話級の素材



 俺たちが死の火山で、レッドドラゴンから得た素材だ。

 今日は防具屋で、これを装備品にしてもらおう。


「いらっしゃい」

「この素材の加工を頼めるか……?」


 俺はポケットから龍玉を出した。

 真っ赤に輝くその宝石は、俺が思っている以上に珍しかったらしく……。


「おいおい……こいつはなんの冗談だい?」

「え……?」

「こんなに状態のいい龍玉は見たことねぇ……!」

「そ、そうなのか……?」


 俺は龍玉自体他にみたことがないからわからないが……。

 あのドラゴンとの戦いは、わりとスムーズにいったせいもあるのかな……。

 普通、ドラゴンを倒すとなれば攻城兵器とかが必要だ。

 だから、龍玉の状態も悪かったりするのかもしれない。


「とにかく、この龍玉を使って、なにかアクセサリーでも作れないか……?」


 身体の各部位の装備品は、とりあえずは今のままで間に合っている。

 それよりも、手軽に付け替えできるアクセサリーアイテムのほうがいいのだ。

 この龍玉で、いったいどんな効果の装備品が作れるのだろうか……。


「よし、任せておきな。とっておきのを作ってやるよ」


 防具屋の親父はそう言って、さっそく作業に取り掛かる。

 俺はその間、いったん家に転移して、過ごした。

 完成した頃合いを見計らって、ふたたび転移で街へ戻ってくる。

 俺が店に入ると、すぐに親父はアクセサリーを持ってきてくれた。


「ほらよ、これだ」

「おお……!」


 龍の模様があしらわれた、首飾りだ。

 いかにも攻撃力が上がりそうな、パワフルな見た目をしている。


「あの……これはどういう効果が?」

「それはだな、なんと会心率を15パーセントも上げてくれる!」

「会心率……!?」


 そういえば、会心率というのは聞いたことがある。

 ただ攻撃力が上がるのとは違い、一定の確率で強力なクリティカルヒットが出るのだ。

 だが、会心率を上げてくれる装備は、非常にまれだという。

 だから、今までは気にもしてこなかったのだ。


「おうよ! 会心率を上げる装備は、質のいい龍の素材がなきゃ作れねえ! あんた、運がいいよ!」

「はは……ありがとう、コレはすごくいい装備だ」


 俺は期待に胸を膨らませた。

 ただでさえ威力の高いデモンズブレードが、会心を放つとどうなるのだろうか。

 まさか自分自身がそんな装備を手にする日がくるなんて……!


 しかも、溜めスキルなんかと一緒に使ったら……どうなってしまうんだ――!?



――――――――――――――――――


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