人間として、社会人として、最底辺を生きる私の話

空ナイノ

散歩帰り

目に入れても、ちっとも痛くない

淡い夕焼け色が

西の空からゆっくりと流れていく


全天に広がる

やさしい水色に

そっと染み渡っていく


一直線の雲が現れた

飛行機雲

やわらかそうに伸びていく


じっと空を見上げていた


人々は歩き、行き交い

車が何台も連なっては走り去る


この曖昧で形のない

淋しいこころと共鳴して

飛行機雲が薄れゆく


じっと天を向く、

淋しいこころを残して

飛行機雲がゆっくりと

消えていく

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る