私の懺悔

「あの、あなた達は………」


「ん?ああ、ごめんね?急に話しかけられても怪しいよね。でも安心してくれ、別に取って食べたりはしないから」


「…………………え?」


 ど、どういう事?


「あなた、渾身のボケ伝わってないわよ」


「…………………よし、無かったことにして………改めて、どうしたんだい?」


「あの………えと…………」


「とりあえず、家に来なさい?風邪ひくわよ?お茶でも出すわ」


「そうだね、とりあえず1回落ち着いた場所に移動して話そうか」


「は、はい…………」


 三条………………もし、そうなら…………





 ▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂






「さて、家に着いたけど………とりあえず、お風呂入りましょ?濡れたままじゃ風邪ひくわ」


「そうだね、今沸かすからちょっと待っててくれ」


「あ、はい………」


 なんか、手慣れてるなぁ


「ふふっ、今、手慣れてるなぁ、って思ったでしょ?」


「え?!」


 口に出しちゃってた?!


「顔に出てたわよ?なんでこんなテキパキしてるんだろう、って」


「いや、まぁ………思いました」


「ふふっ、人のお世話をするのは慣れてるのよ。あの子がしょっちゅういろんな子拾ってくるからね」


 あの子って…………


「あの、あなた達は…………唐太くんのご両親ですか?」


「おや、息子を知っているのかい?」


「あ、はい、助けてもらったんですけど…………でも………」


 どうしよう……なんて説明すれば……


「落ち着いて、呼吸を整えて?顔色がすごい事になってるわよ?」


「え?」


 コヒューコヒュー


「あ………」


 こんな呼吸してたんだ………


「ふぅ、ふぅ………ごめんなさい、落ち着きました」


「そう、よかった。それで、なにがあったの?」


「………………」


 私は今から裁かれる、助けようともせず、目の前の光景にビビり、男の言う事に従ってしまった、罪深い私は


「裁かれるべきなんだ………」


「え?」


「…………………ごめんなさい、実は……」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る