ボクの20行くらいの物語り(猫にチョコ)

アオヤ

第1話

 カサカサカサ

深夜の部屋に物音が響く。


「なんだモモか?こんな時間にプチチョコなんか食べて!」


メスの三毛猫のモモがダイニングテーブル上のプチチョコを食べ終え俺を見つめた。

中世の世界ではチョコは媚薬ビヤクとして使われた事もあるそうだが、大丈夫か?


「もう遅い時間だし・・・ 寝るぞ!」


言葉なんて分かりもしないだろう猫に俺は寂しく語りかけた。


俺が布団に入ると、モモも一緒に布団の中に入ってくる。

・・・まあ~ 寒くなってきたし、仕方ないな・・・

なんて考えながらモモと眠りに就いた。


ふっと気が付いて目を開けると、俺の右側には昨日喧嘩別れした瑠香が座っていた。

・・・これって夢なのか?


「来ちゃった。私が居ないと貴方はなにもできないでしょ?ところで、その女は誰なのよ?」


俺の左側には猫耳の可愛らしい女の子が座っている。

・・・はぁ~ これってやっぱり夢だ!

その女の子は何も言わずに俺に口づけをしてきた。

彼女からはチョコレートの甘いような苦いような香りが伝わってきて・・・


・・・俺は再び目が覚め瞼を開けると、モモが俺の唇を舐めていた。

これって媚薬の効能なの?

甘いような苦いようなチョコレートの香りが俺を包み込んだ。

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ボクの20行くらいの物語り(猫にチョコ) アオヤ @aoyashou

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