第3話 恋歌③
「恋歌③」
何も起こらず春が来る
不吉な知らせ春の風
彼女の先輩転勤で
春から勤務この街で
何もできずに春が来る
君を想って三年目
イケメン先輩やってくる
気持ちばかりが焦る日々
こうなりゃダメもとダメもダメ
飲み会ついでの酔っぱらい
思わず君に声かける
「一度でいいからデートして」
しつこい取り柄の酔っぱらい
今日は気持ちが大きくて
今日でダメならあきらめる
「お願い一度デートして」
なぜか彼女が「うん」という
「一度だけならいいですよ」
3月最後の日曜日
空港通りで待ちあわせ
嬉しいけれど胸騒ぎ
君にそのとき告げたこと
「今日からスマホを持ちません」
「断りメールが嫌だから」
あっという間の二週間
不安ばかりの二週間
仕事の時は気まずくて
それでもいつもの君と僕
春の陽ざしの日曜日
一応2時の待ちあわせ
どうせ来ないよ忘れてる
それでもいいから待ってみる
空港通りに車止め
期待しないで待つ振りし
どうせ来ないよ来るわけなくて
スマホに少し目を向ける
そのとき優しい君の声
「晴れて良かったね。」
「どうして・・・。」
「約束したじゃあない。」
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