第24話 なつみちゃんの飲み屋さん

口数が少ないはっちゃんは、よく頭痛が起こる

青春時代を幻聴幻覚に左右され、やっとはっちゃんに合う薬がわかったのは

青春時代を過ぎて、黒髪に白いものが出始めた頃


最大量の薬

これ以上量を増やせない

副作用で頭痛が起こる


頭痛が強い時は、かなり口調も身体の動きも強くなる

いつもおでこを押さえて苦しそう

頭痛が強い時には、話しかけるなと言われていた


「はっちゃん、頭痛くてつらいですね。私、おでこ触っていいですか?

熱があるかもしれないですよ。アイスノンとか持ってきますよ。」

はっちゃんに遠くから話しかけて、触っていい許可をもらいおでこに手を当てた


「熱はなさそうですね。どうしますか?アイスノン持ってきますよ。

冷やしてみましょうか?」

無言でうなづくはっちゃんに、アイスノンをタオルで巻いて枕元に準備してみた

日中はあまり横にならないはっちゃんが横になった


「なつみちゃん、治った」と数時間後に言われた

なぜかわからないけれど、その日、はっちゃんは私をなつみちゃんと呼んだ

その日から、はっちゃんに呼ばれるときは、なつみちゃん


「なつみちゃん、飲み屋の社長なんでしょ?」

「そうですよ。はっちゃん、飲みに来てくださいね」

「なにあるの?」

「そうですね・・・コーラとヨーグルト」

「今日も明日も飲みに行くよ」


はっちゃんの大好きなコーラとヨーグルトがある飲み屋

なつみちゃんの飲み屋話するとき、はっちゃんはよく笑う







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