第7話 解除番号
沙耶香は 朝 5時に目が覚めた。
リビングで寝てしまったんだと気づく
昨日の夜 父 真が 確かに 魔物の話をしていた
だが あれは夢だったのかもしれないとも、思えてきた。
真がトイレからでてきた。
「おはよう沙耶香」真はそう言うと
コーヒーを飲みながら、新聞に目を通した。
沙耶香は、「パパ パパの仕事って 電気屋よね
なんか嘘ついてない?」
とじっと 真の顔をみた。
真は、「そうだよ 電気屋だよ なんで嘘ついてる
と思うんだ?」
沙耶香は、まだ iPhoneで位置共有してることを
知られたくなかったので
昨日 真が〝千葉総合病院〟にいたことを黙っていた。
沙耶香は、「パパ 病気なの?」
「病気?いやなんともないぞ なんで病気だと思うんだ?」
沙耶香は、「だって‥」と言って返答に困ってしまった。
今日は、土曜日 真は、半分は土曜日でも 仕事へ
行っていた。
「パパ 今日仕事?」
真は、「今日は、仕事にでなきゃいけない どこか連れて行って欲しかったのか?悪いな」
そう言うと 新聞をたたみ、仕事の用意を始めた。
沙耶香は、昨日電話口で聞こえた 〝3階の魔物〟と戦うんだ と思った。
午後 学校のグラウンド
駿は、サッカーのクラブで学校にいた。
それを、沙耶香は知っていたので、
駿 目当てでグラウンドにいた。
サッカーのクラブが終わり
「駿!また〝千葉総合病院〟連れて行って欲しいんだけど」
駿は、「また〜、今日も お父さん 〝千葉総合病院〟にいるの?」
「うん!いる 何か隠しているのよ!でもね
一つわかったの 〝千葉総合病院〟裏門があるのが
わかったの!お父さんの位置は、裏門に近いのよ
だから、今日は、裏門の方に連れて行って欲しいのよ」
沙耶香はそう言いきった。
駿は、沙耶香が引くことは無いのを知っていたので
「コーラまた
と言って承諾した。
千葉駅から、裏門の方に行くには、昨日と違うバス
に乗らなければならなかった。
〝千葉総合病院〟の裏門の辺りに着いたのは
午後4時を過ぎていた。
駿は、携帯を持っていなかったので沙耶香の携帯で調べていた。
〝千葉総合病院〟の敷地は広い 歩いて一周すると
30分は、かかりそうだ。
「この辺りだよな」駿が路地を曲がって 通りにでると
そこには、高さ3メートルはあるであろう
白いバリケードがあった。
そこには、ガードマンが1人たっていた。
沙耶香は、またツカツカと勝手にガードマンに
近づき「すみません この中に魔物がいるんですか?」
と
駿は、困った顔をして、慌ててついていく。
歯の1本ないガードマンは、笑いながら、
「魔物⁉︎ああ 魔物いるよ!だから近づいたらダメ!」
そう言って 追い払う仕草をした。
沙耶香と駿は、少し離れた場所に移動した
駿は、「沙耶香!なんでそんなに いきなりなんだよ〜」
と
続けて「鍵 付いてたんだ ダイヤルの あの番号がわかれば、ガードマンが帰ったあと 入れるんじゃないか?」
沙耶香は、「うん、うん でもどうやって鍵の番号調べるの?」と聞いた
駿は、「多分、鍵を開けたままの番号になってるよ
それをいまのうちに、見ておけばいいんだ ガードマンだってトイレくらいいくだろ?その
と小学生らしがらぬ洞察力を発揮した。
ややしばらくすると、ガードマンは、持ち場をはなれた。
駿は、「今だ」と言って小走りに 鍵をみにいった。
番号は 〝9317〟だった。
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