パパは魔物ハンターに間違いない⁈

霞 芯

黒い塊

第1話 パパの仕事

小杉沙耶香は、小学校3年生である。

沙耶香は、父の仕事を疑っていた。

母 美佐子からはお父さんは、電気屋よ

と聞いていたがどうもおかしいと

日々想像を働かせていた。


そう思い始めた出来事がある。


電気屋というのに、父 小杉真は

スーツで出勤するのである。

ある夏の日 いつもは、夜 8時頃 帰ってくるの

に、午後4時頃 足を引きずって帰ってきた。


母 美佐子が、玄関に行き 父 真に


「パパ、どうしたの!大丈夫?⁉︎」と近寄ると


父 真のスーツには、血のシミが出来ていた


真は、「大丈夫だ、誰にもいわないでくれ

やっちまった 病院にはいけない 包帯持ってきて

止血してくれ」と言って 

スーツを玄関で脱ぎ、玄関脇の寝室に

二人で入ってしまった。


沙耶香は、心配で聞き耳をたてると、中から


「あんな化け物の仕事、受けなければよかった‥」


と、父の声が聞こえてきた


「化け物⁉︎」


沙耶香は、驚き 聞いてはいけない事を

聞いてしまったと 震えた。


沙耶香は、父 真の脱ぎ捨てたスーツの横に

手帳が落ちているのに、気がついた

その手帳の最終ページを見ると


〝中四 今日中に、100〟


と書いてある。


すると、母が寝室からでてきて、

「何見てるの!やめなさい!」と手帳を取り上げた

そして沙耶香の肩を両手で抑え


「沙耶香 パパが怪我した事 誰かにいったら

ダメよ」


と真剣な面持ちで、沙耶香に諭した。


沙耶香は、頭の中で

〝どうして、パパは病院に行かないんだろう?

化け物って何? どうして誰かに言っちゃだめなん

だろう 中四 100今日中にって何⁉︎

わかった! パパは、中4級の 魔物100匹と

戦ったのよ!それで足に怪我したんだわ

だから、病院にもいけないのよ!魔物から受けた

傷だから、そうよ そうに違いないわ!〟


と頭の中で 想像を働かせた。


〝パパの仕事を調べるわ!そしてやめさせなきゃ!〟


と決心し 自分の部屋へ入った。

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