どハイテクとどアナログがお手手つないで俺の脳を殺しに来るんですが
「見るがいい…! これが我々の技術の
※前回はここまで❤
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反射的に俺もその方向を注視する。
何だ…あれ…!?
ここに入って来る時は前方ばかりに気を付けていたから全く気付けなかったが、薄暗い台所の天井、玄関の土間の上あたりにユラユラと浮遊している…金属の?平べったい円筒形の…あれ…? あのフォルム…見覚えがあるような…?
「た…タラ…イ…?」
俺は
「イエエエェェェェェェス、
「アナログうぅぅぅぅぅああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
なんで! 俺は!! こう何度も!!!
「馬鹿野郎!!!」
心が壊れかけた俺の両肩を掴むと、青沼さんの両腕が力強く
「いいか、
タライの時点で防犯じゃないです!!
「技術の
青沼さんが『絶対にこの人はこんな顔はしないだろう』と勝手に思っていた
その表情が
「あのタライに…何が…?」
青沼さんは大きく深呼吸すると、目線だけタライに移す。
「あの中にはな…、ぎっちりと
詰まってる…?
「ぎっちり…16ポンドのボーリング玉が…5つ…!!!」
「やっぱりぃぃアナログうぅぅぅぅぅぎゃああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「合計
違う、そうじゃない! それはそれで怖いけど!!
「そしてあれは天井の
「重さでいつ落ちてもおかしくないじゃないですかああぁぁぁ!? そんなモノの下をくぐらせないで下さい!!」
本気で【
そして
「我々のオーバーテクノロジーを御理解頂けたようだな」
司令が満足げな表情でうんうんと頷いた。
ねえ何で満足げなの?
「テクノロジーの一部を明かしたついでに教えてあげるが、君を———」
ピリリリリリリリ!
「あ、ワリィ、俺だ」
青沼さんが片手を立ててごめんねポーズ。
「ああ、こちらは気にしないで出たまえ」
いや気にしましょうよ秘密組織でしょここ。
「サンキュ。…あ、ばーちゃんからだ。なんだろ?」
青沼さんは相手が誰かを画面で確認すると通話ボタンを押す。
ええええーーー、本当にここで出ちゃうの!?
「…で、先ほどの続きだが…」
えええええええええーーーー!? 通話に乗っちゃうかもしれないのに機密説明再開しちゃうの!!?
もうね、なんだかこの人達といると自分の方がおかしくて、この人達の方が実は普通なんじゃないかと思えてくる。
いや命懸けで抵抗してやる。戦争だ。
司令は本当に続きを話し始めた。青沼さんもお構い無しに通話してる。
「君も恐らく何度か疑問に思った事と予想するが、私がどうやって君を探しd」
「もしもし? あ、ばーちゃんどうしたん? もしもぉぉぉぉぉぉし!!! 聴こえる!? あー、うん、そう、俺俺、俺で合ってるよ!」
うるせぇ。
「……突然変異した異能力者は己の変異細b」
「ちょっと声遠いんだけどぉぉぉ!? どこで喋ってんの!!? …いやいや、ちゃんと手に持って耳に当てて喋ってよ! 隣の部屋から喋ったって聴こえる訳ないでしょ!? そう! そうそうそう!」
え、ばーちゃんどういう状況なのそれ。
「……になる。まずは──────脳波探査装t」
「で、何がどうだって? うん…うんうん。……えっ!? マジかよ! ばーちゃん……それもしかして───力に目覚めたんじゃねーの!!?? いやいや、だって、テレビのリモコンなんだろそれ。なのに
…。
それ、もともとエアコンのリモコンだったんじゃ…
「───」
「すげーーーー!!
どうしよう。
司 令 の 話 が 全 く 頭 に 入 っ て こ な い 。
「という
どういうワケだったんでしょう。ごめんなさい。
「いやー、今日はダブルビックリだな」
青沼さんが通話を終え、こちらに戻ってきた。うっすらと浮かぶ汗、興奮に紅潮した表情で。
「司令…、もしかしたらまた戦士が増えるかもしれねぇぞ…!」
「なん…だと…? 後で詳しく聞こう。しかしまずはレッドが先だ」
「おっと、そりゃそうだ!」
青沼さんはやっちまったい!とばかりに手で額をぺしっと
ああ、バッチリがっつりどっぷり正気なんだろうな。俺は早くも諦めた。
司令もあれだけ特大のボリュームで
「さて…」
司令の目が再び俺を
「恐らくコレが、君が一番知りたかったであろう答えだ」
よかった、大事な部分がまだ残ってたみたいだ。頭に入らなかった部分はもう最初から無かった事にしてしまおう。そうしよう。
司令は再び椅子に深く身を預けると、何か悪い物でも
対して、青沼さんの目が心なしかキラキラしてる気がする。
二人の印象が
「これは———」
「ある意味、私の弱点にもなり得る重大な秘密だ」
「じゃ、弱点…!?」
そんな人間っぽい部分があったのか…!?
俺の失礼すぎる本音には気付かれた様子はなさそうだが、司令は更に声のトーンを1段下げ、ゆっくりと、そして底知れぬナニカを感じさせる響きで宣った。
「私の
カ
「そこ疑問じゃねええええぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「
二人の今までで一番の
「馬鹿な…万が一、
司令が本気の
「
既にもういくつか聞き逃してるけどな!(101)
キレる
もう収拾がつかないこの状況を打破したのは——
「うるせえ死ねええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
落雷の様な破裂音と共に叩きつけられた
(本編次話【健全な俺達が恐れるのは、世間体と頭文字Rのジャンル分け】へ続くッ!)
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