人類はその日、カタカナ4文字で殺られる事を知った
(この辺りに登場する主要CAST)
赤城 (♂)… 心に
司令 (♀)… 前話で登場予定だったが、進行の都合により声だけの出演となってしまった。しかしそれでもずっと椅子に座ったまま出番を待っていたらしい。鉄の尻を持つ謎の女性。
青沼 (♂)… 前話からずっと何かを話したくて仕方がない少年アニキ。残念ながらまだ話せない。進行状況のせいで。
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何の
うん、ビックリするのも疲れたくらいにマジで普通のアパートの一室だった。自分の部屋の方が多分家賃高い。少なくとも、この部屋の
" 艦長 " 改め " 司令? " は、部屋に上がる前に見た無駄にデカいワークチェアへの座姿勢から
司令がいる奥の部屋はこれまた普通を通り越してレトロな六畳間だった。
ていうかちゃぶ台にその椅子って使いにくくないか?
「いつもすまんな」
「いいってことよ、これも平和のためさ」
まだどういう人なのか分からない青沼さんが、冗談とも本気ともつかない事を言った。
「そうそう、司令、勝手に上がらせちまったけど、コイツがもしかして…」
青沼さんと司令、二人の視線がこちらへと滑る。
俺は無意識に
あの目…数日前に俺の日常を揺さぶった、
「ふふ…、やっと来たのか」
やっと、という事は、ずっと待っていたという事だろうか。普通に考えたら
「あの…、こないだはどうも…」
無理矢理
…ごめんなさい、こういう時どんな返事をすればいいかわからないの。心の中の
笑えばいいと思うよ…って笑えるか馬鹿タレ!! 心の中の
「ふむ…ここまで来ておきながらノリが悪いようだが、まだ何か悩んでいるのか?」
司令がさも不思議そうな顔で尋ねる。
いやノリノリで来る状況じゃないでしょ。パリピかよ。
「ツッコむ所が多すぎて…」
正直こんな回答すること自体何かの末期なんだと思うが、本気で何一つ展開しない状況に対してのちょちょ本音だった。
ぶっちゃけキレられてもいいや、と少々投げやりだったが、反応は意外な所から起こった。
「な…なんだって…! 戦う前から敵陣に
「はい?」
この人ヤバい人だったぁぁぁぁ! すっかり油断してた!!
しかし勝手に盛り上がる青沼さんを司令がなだめる。
「青沼君、
あれ? なんか記憶にあるフレーズだな。
はははキコエナーイ。
「私は君の名前を憶えているが、青沼君とは初対面だろう。改めて自己紹介してもらえないだろうか?」
確かに、多分このままだと青沼さんの中で俺は一生レッドという名前で呼ばれる危険があった。それだけは
けど自分の口で自己紹介なんて一体いつ以来だろうか。バイトの面接の時も
「名前は、
や、生まれてからずっと同じ苗字だけど、改まって言うと
「アカいシロって紅白かよ! おめでたいなオイ!!」
そっちじゃねえええええええええ!!!
【紅白】をどう読んだらアカギになるんですか!!?
地の文を
「青沼君、
お願いだから畳み掛けるのやめて下さい。死ぬ。
マジで
「なるほど…」
司令はゆっくりと椅子に座り直す。あの時も感じた、底知れない
やっぱり…凄い人だったのか…!? 俺も青沼さんの緊張にあてられて息をのむ。しかし司令が次に発した言葉は打って変わって
「赤城…そうか。いい名前だな」
えっ。
「あ、有難うござい…ます」
まさか苗字を褒められるとは思わなか
「ではレッドで!!」
「いきなり無視ですか?」
まあ何となく予想してたけどね!! ^p^
この数秒のやり取りに費やした文字数を返してくれ。
あと何であなた達、俺の地の文にセリフ
「やっぱりレッドじゃねえか!」
青沼さんが嬉しそうだ。殴りたい、その笑顔。初対面でも全力で。
絶対負けるだろうけど。
「レッドって名前の呼び方についてはとりあえず置いといてですね! 俺が今日来たのは」
「ふふ、まあそう
あの時に見せた、
この人は一体
「ずっと、何一つ疑問に思う事無く日常を送っていたのだろう? そこに突然私という
「── 君の疑問に答えよう」
視界が一瞬ハレーションを起こしたかのような錯覚を覚える。
ここからが、始まりだ。
…たぶん。
(本編次話【ラッキーナントカってあるけど、必ずしもラッキーが幸せとは限らない例】に続くッ!)
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