きもちわるい笑
LINE三年分見返しとったら色々わかった気する。なんならツイートとインスタの投稿も遡ってだいぶエモかった。時代がくだっていくと段々手の内を見せんようになって、巧妙としか表しようのない領域が広がる、今も広がっとる、どこまで? どこまで? バランス取るために直接会った時にはSNSより直截的な話をトップスピードで繰り広げたりするわけやけどもうあんま細かいとこまでおぼえてへん。お互いそうやろ? いやむしろ細かいことの方がようおぼえてるかもしれんというのはあるな。爆笑した時の口角とか中々手を繋がせてくれん空気の感じとか。写真とか残っとったらまたちゃうんやろうけどまあ撮ってへんしな。
なんだかんだで男の話を聞くのは好きやわ。心底気の毒な話とかもなくはないけど基本的には聞いてて興味深い話として演出してくれるからドキドキするというか。興味深いというのは笑えるというのと別の尺度やからそれは一応。にしてもやっぱ話上手いと思うわ自分。僕から言われたところで大したアレちゃうやろうけど。
ほんまいうともう小説とか映画とかは大概ええねん。百本の傑作より一分間君の語り口を聞く方がよっぽど楽しいわ。これほんまやって。自分でもようこんなこと書けるな思うけど。
まああとは、つっこんで本音を聞いたらはっきり答えたり逆に濁したり透かしたりするのもええと思う。それで僕が振られるとしても、聞くに耐えない悲惨さというのはなくてどこかしら楽観を聞けるっていうのが悪くない。「それで僕が振られるとしても」という書き出しの文章を千個書いた。今度送る。
ここまで長文で送ったらどういうリアクションやろ。
「きもちわるい笑」とかかな。
芸やから。そういう。
思い出遡って新しい語り口に耳を開いていってそれだけ何年も繰り返すからとっくにあたまおかしなっとると思うけどそれはそれで人生やしな。
どうでもいい華が咲いている。名前も値段もついておらず折りとった所で求める者もいない。種それ自体がそのような戦略を望んだということであるらしい。要らない華を想像して私は同情するでもなくその仮定に身を震わせる。
「きっと明日へも届かない」と呟いていたあなたの姿にだって震えられる。これはきっと悪い話じゃない。
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