LOVEで世界は回ってるんだなと感じた昼下がりのカフェにて。

伏見

第1話 〜タツルの場合〜

〜タツルの場合〜


 昨日はとても心臓バクバクなことがあった。

 

淡い思い出になってもう4年がたったのに、

 

こんなにもまだ色濃く残していたものがあったなんて。

 

親友のタツルが俺にこういってきた。

 

まだその子のこと思ってたんだ?俺は聞いた。

 

けっこう激ラブだったから。。。と。

 

知らんけど。。

 

俺が想ってたあいつは今も変わってなくて、

 

俺、たばこに火をつけつるその指が少し震えていたかも。

 

それは相当だな。

 

今更告られてもだしその子、もう相手がいるんだろ?

 

当たっても砕けるだけで、やめといた方がいいんじゃないの?

 

って言う言葉は今のタツルには言わないでいた。

 

今さらその子とどうこうなりたいって思っても、

 

どうにもなんないことだし。

 

けど、俺の中では思い出じゃなくて、

 

片想いも伝え切れず、

 

俺から距離を置いたあのときから止まってるんだ。

 

じゃあどうすんのさ?といってみた。

 

かわってなさ過ぎて、昨日は前と同じノリで飲んで、

 

楽しく過ごせて。。

 

過ごせて?

 

けどずっと俺は目を3秒あわせらんなかったよ。

 

しらねーよ。乙女か。

 

1日経ったら、あれは夢だったんだなあって。

 

またねって言葉は彼女からはなかったんだ。

 

残るのは、昔の思い出と昨日の楽しい酒と、

 

夢うつつに、頭が重くなるほどの紫煙の思い出だけ。

 

それは二日酔いって言うんだ。

 

日曜日の昼下がり。


男2人、女子高生のような片想いの話をしている。

 

というか、聞いてやっている。

 

失恋は片想いでも引きずるもんだなと、

 

そんな事を思いながら、


俺は、カフェオレを飲んで微睡んでみた。


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