上陸
それからしばらくの間、
船は薄く張った氷の上をかき分けながら西へと向かいました。
すると、北の方から強い風が吹いてきました。
これはちょうど良いと船長は帆を張って、大きく傾けました。
風を受けた船はどんどんスピードを上げていきます。
そして船長は言いました。
「このままビーチに乗り上げるぞ!
しっかりつかまっとけ!」
そう言われたハリー君とニコルは船長の背中にしっかりつかまりました。
一方のルミナスとベリーは体が軽いので、
船の中に入りました。
そうしている内に段々ビーチが見えてきました。
そして、船は風をさらに強く受けてますますスピードを上げていきます。
次の瞬間、船は勢いよくビーチへと乗り上げました。
すると段々スピードは落ちていって、
もう少しでビーチの砂がなくなるところで船は止まりました。
少々荒目の上陸でしたが、
何はともあれ無事にビーチへ到着したのでした。
さて、そこで一同は不思議なことに気がつきました。
本来この雪景色なら、子供たちの笑い声や街の活気のある音が聞こえてくるはずなのですが、船が止まると、しんと静まり返っているのです。
微かに聞こえてくるのは、
北から吹いてくる優しい風の音だけでした。
これは何かがおかしいと気がついた一同は、ひとまず街の人たちが一番集まっているであろう時計台広場へと向かうのでした。
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