あらすじの構成と例

 あらすじは、


”どんな誰が、何をどうするどんな物語なのか?”

を書く。

 公募は別です。(公募の場合は、書き方が根本的に違います)


 ここで言っているのは、読者に向けて書くもの。通常の小説投稿サイトや、本の後ろに載っているようなものを指しています。


 やたら長い人というのは、すでにプロローグになっている。あらすじを読んでいる時点で疲れてしまうのね。

 上手な人は見どころや拘りなどで、余った文字数を使っている印象。世界観が難しいものなら、世界観も簡単に説明を入れたりするのが、上手な文字数の使い方。


つまり、構成としては、

1 舞台

2 主人公の境遇

3 その人物はどんなターニングポイントを迎え

4 物語が展開されていくのか?

5 方向性とみどころ

6 導引(引き込み)で作る。


【ポイント】

あらすじは書くのではなく、組み立てるもの。

書くものだと思っていると上手く書けない。


**

【あらすじの例】


*本作は中世のヨーロッパをイメージさせる世界観が舞台。


 主人公には、両親がいない。何故なら両親は主人公が幼い時に、無実の罪で射殺されてしまったからである。主人公は幼い頃から、この事件の真相を暴きたいと思い、両親の死後、自分を育ててくれた叔父の元で、その機会を虎視眈々と狙っていた。


────大学の三年の夏、ついにその機会が訪れる。


 主人公が所属する大学のサークルの飲み会で、両親に無実の罪をきせた人物の情報を手に入れたのだ。主人公の境遇を不憫に思ったサークルの仲間の力を借り、真相を突き止めようとする。

 しかしそんな彼らを阻むように、ある組織が動き始めていた。果たして、主人公は事件の真相を暴くことができるのか?!

 彼らの運命やいかに。


 ファンタジー世界を舞台とした、主人公vs強大な組織で繰り広げられる、壮大なミステリー。


**


 あらすじが作れない人というのは、パーツがわかっていない人なんですね。つまり、材料がわかっていない。なので、材料はこれだよと教わると、すぐに書けるようになります。あとは、流れ。


 そして、あらすじを見るのは、なんの情報も得ていない人だということを忘れてはいけない。


【想像の仕方】

近所に越してきた人に、いきなり身内話をされる。

『○○さんがね』

と言われても

『誰だよ』

ってなる。あらすじの下手というのは、この現象と同じです。


なので、説明には役柄を足しましょう。分かり辛いものは、大抵誰が主人公かわかりません。名前で書かれたところで、あんた誰?これが、下手な人の典型的な例。


あとは、群像劇なのか主人公が一人なのか、多視点なのかわからないことも多い。


ジャンルによっても少し必要なものが変わってきます。なので、是非あらすじには力をいれてください。読み手がつきやすくなります。(作品に人が繋がってないとダメだけどね)

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