課題があ! 〜ゆきちゃんと宿題〜



「いやああああああ!」



「どうしたんですか? また虫でもいましたか?」



「やっばい! やってない!」



「何をですか?」



「会社でやっといてって言われた資料! お祭りなんて行ってる場合じゃなかった!」



「やらないとやばいやつですか……?」



「部長に絶対怒られる……」



「武将に怒られるって打ち首じゃないですか……」



「ぶちょうね、ぶちょう。まぁ、打ち首みたいなもんだけど」



「がんばってください」



「えらい他人事だな。他人事ではあるんだけど。やばい、やばい。今から間に合うかな……」



「宿題やってる児童みたいですね」



「やってなくて、先生に怒られるだけの児童とは大違いだよ。責任がついてくるからね。って、そっか! ゆきちゃん出す側の人間か!」



「ふっふー。私が教員を目指した理由知りたいですか?」



「ま、まさか……」



雪斗ゆきとに宿題教えてって聞かれたときに、答えられるようにするためです! 本来勉強は一人でやることなのでいっしょにはいられないですけど、教員なら勉強中もいっしょにいられます!」



「宿題出したいからかと思った……。にしてもすごい理由……」



「まぁ、私が教員になってからはもう雪斗中学生でしたけど……」


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