ねぇ、侑希さん! 夢葵ちゃんはちゃんと反応してくれましたよ!



ゆき「あの、夢葵ちゃん」



夢葵ゆめき「どうしたの?」



ゆき「この前のことなんですけど」



夢葵「うん」



ゆき「百貨店で買い物をしてたら、どこかで見たことあるなーって人がいたんですよ」



夢葵「百貨店ってどこの?」



ゆき「駅前のです」



夢葵「あー、あそこか。あそこ品揃えいいもんね」



ゆき「そうなんです! 週に一回くらいは行っちゃいます。それで、その人が高校の同級生とそっくりで」



夢葵「もう何年も経ってると、パッと見るだけじゃわからないよね。あんまりジロジロみるわけにもいかないし」



ゆき「ほんとにその通りで……。でも、ちょっと違うような気もするんですよね」



夢葵「わかるなー。どうするのがいいんだろうね。それで?」



ゆき「結局声をかけることができずに、その人がお店から出ちゃったんです」



夢葵「たしかにそれはあたしも後悔するかも。別に間違ってても知らない人なら自分にダメージはないし、同級生さんだったらひさしぶりにしゃべれるもんね」



ゆき「……!」



夢葵「ゆきさん……?」



ゆき「これです! これなんです! 私、夢葵ちゃんと結婚します!」



夢葵「は?」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る