居酒屋 〜ゆきちゃんと夢葵〜



夢葵ゆめき「で、ゆきさん聞いてよ。あからさまに仕事の同僚があたしのこと狙ってくるんだよ。キモくない?」



ゆき「……そう。でも……、それだけ夢葵ちゃんが魅力的ってことね」



夢葵「そうかなぁ……。男なんてみんな身体目当てだと思うけど。対して話してもないんだよ」



侑希「なんで夢葵はその状態のゆきちゃんと普通に会話できてるんだよ……」



夢葵「なんでって、ゆきさんじゃん」



侑希「どこが? どう見てもゆきちゃんじゃないでしょ。妖艶なお姉さんだよ」



夢葵「恋愛相談とか聞いてくれるし、すごく話しやすいお姉さんだよ!」



侑希「それはもはやゆきちゃんじゃないよ……。ってか、恋愛相談じゃないし。同僚に対する愚痴じゃんか」



夢葵「ね、ゆきさん。いっしょにお話ししようね」



侑希「ダメ。ほら、ゆきちゃん、お冷飲んで」



ゆき「……ええ。……、ぷはーっ! やっぱりおいしいですね。お酒」



夢葵「あ、戻った。すごい! ゆきさんってお酒飲むと人が変わるんだ」



ゆき「? そんなつもりはありませんけど……」



侑希「人が変わった、じゃなくてほんとに別人だからね。しかも口数が減るどころか、色っぽいお姉さんになるっていう……」



ゆき「雪斗ゆきと弓槻ゆづきさんも言ってましたけど、なんのことですか? 別にお酒に弱いつもりはありませんけど」



侑希「ね、夢葵。疑問だけど、僕お酒飲んでもあんなふうにならないよね。ここまで自覚症状がないと自分も心配になってきた」



夢葵「あたしも……」




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