誓いますか? 〜ゆきちゃんと体育館裏〜



ゆき「侑希さん、聞いてください」



侑希「どうしたの?」



ゆき「今日放課後に用事があって、体育館裏に行ったんですよ」



侑希「用事がちょっと気になるけど、うん」



ゆき「そうしたらなんと、男の子が女の子に告白してたんです!」



侑希「ふーん——



夢葵ゆめき「えーっ!? ほんとに!?」



ゆき「はい! ほんとです! 六年生の子だったんですけど、放課後に体育館裏ってめっちゃ青春じゃないですか!」



夢葵「ねー! あたしも一回そんな経験してみたかったなー」



ゆき「ですよね! 夢葵ちゃんもそうですか? って、あれ? 夢葵ちゃん……?」



夢葵「やっほー、ゆきさん。暇だったから来てたんだー。やっぱり学校はいいね。甘酸っぱいことがいっぱいあるもんね」



ゆき「ちょっと懐かしくなっちゃいましたね。ノスタルジックでしたけど、あんな告白一度は憧れます」



夢葵「ノスタルジックだからいいんじゃない? 大人になっちゃうと男なんて下心しかないからなー」



ゆき「それは極論な気もしますけど……、確かにそうですね。って、夢葵ちゃん聞いてください」



夢葵「どうしたの?」



ゆき「その、侑希さんがちっともプロポーズしてくれないんですよ! ずっと待ってるのに。ひどいと思いませんか?」



夢葵「はぁー、これだから侑希は……。ごめんね。ほんとに女心がわからないやつだからさー。あたしからビシッと言っとくよ」



侑希「全部聞こえてるよ……」


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