侑希さんと帰省編 その十
ゆき「あ! 雪斗!!」
雪斗「……ねぇちゃん、久しぶり」
ゆき「えへへ。雪斗だ。えへへ」
雪斗「ちょっと……、動けないんだけど……」
侑希「あはは。ゆきちゃん、すごく会いたがってたんだよ。嫌じゃなかったら、ちょっとの間くらい好きにさせてあげて」
雪斗「まぁ、別にいいですけど……」
ゆき「えへへへへ」
侑希「ゆきちゃんすごいな……。っていうか部屋どうしようか」
ゆき「部屋ですか?」
侑希「うん。この部屋僕とゆきちゃんの二人でぎりぎりだから、誰か別の部屋で寝ないとダメなんだけど……」
ゆき「じゃあ、誰かが弓槻さんと一緒に寝るってことですね」
侑希「まぁ、そうなるね。ゆきちゃんはせっかくだし雪斗君と一緒がいいよね」
ゆき「それはそうですけど……。そうすると侑希さんと弓槻さんが同じところで寝ることになりますね」
侑希「あー。姉さんとか……」
ゆき「嫌なんですか?」
侑希「さすがにね……」
ゆき「じゃあ、私が弓槻さんと一緒に寝ましょうか?」
侑希「それだと僕と雪斗君になるね」
雪斗「俺はいいですけど……」
侑希「僕もいいんだけど……」
ゆき「ちょっと気まずそうですね……」
雪斗「っていうか、侑希さんはねぇちゃんがいいですよね?」
侑希「それはまぁ、そうだけど」
雪斗「じゃあ、それでいいんじゃないですか?」
侑希「いや、それだと雪斗君が姉さんと一緒になっちゃうよ。それはなんかまずくない……?」
ゆき「こういうのなんていうんでしたっけ? えーっと確か、おねs……」
侑希「ストップ! 危ない。放送禁止用語だよ」
弓槻「おい。こんな狭いところで三人集まって何してんだよ」
侑希「ああ、姉さん。雪斗君来たからどうやって寝ようか考えてたんだよ」
弓槻「なんだそんなことか」
〈バタン〉
弓槻「こうやって
侑希「え? 全員で寝るの?」
弓槻「大勢の方が楽しいからな」
侑希「寝るのに楽しいとかある?」
弓槻「あ? 大勢で寝るっつったら、まくら投げだろ普通」
侑希「あー。確かにこの人数ならまくら投げできるね。よし、せっかくだしやるか。あー、久しぶりだね」
ゆき「そうですね。どうしますか? 東日本のルールでやりますか? それとも西日本のルールですか?」
弓槻「東に決まってんだろ。はは。関東代表のあたしに勝てると思うなよ。おめぇら全員蹴散らしてやるからな」
雪斗「……何? 俺がツッコミ役なの?」
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