百話記念! いつもありがとう



ゆき「侑希さん! ついに、ついにです!」



侑希「どうしたの?」



ゆき「ついに、百話に到達しました!」



侑希「やっとだね。長かったような短かったような」



ゆき「はい! 二ヶ月記念がつい最近のような、結構前のような変な感じですね」



侑希「確かに。一ヶ月間で何があったけ?」



ゆき「クリスマスです!」



侑希「そうだ。ちょうど季節的にクリスマスイベントができたんだね」



ゆき「あとはお正月ですね」



侑希「お寺行ったり神社行ったり、イベントがいっぱいあった時期だったね。楽しかったな」



ゆき「おかげでネタにも困りませんでしたね」



侑希「本当に……。で、お正月が終わってからはついに帰省編だったね」



ゆき「そうです! 今までやってこなかった長編への挑戦でした」



侑希「いやー、初めての試みだったけどよかったね」



ゆき「久しぶりのほっこり回でしたし、本当に帰省編やってよかったです」



侑希「で、僕らの括弧の上に名前がついてるってことは……」



ゆき「そうです! もちろん、彼に登場してもらいます! 百話記念に彼は外せません」



侑希「だね」



ゆき「私の弟、雪斗です!」



雪斗「え、えーっと……」



ゆき「ほら、雪斗。こっちだよ」



雪斗「あのさ、前回の話で別れエピソードやったばかりだから、恥ずかしいんだけど……」



ゆき「記念回はそんなの関係ないから大丈夫だよ。あ!」



侑希「どうしたの?」



ゆき「そういえば忘れてました!」



侑希「?」



ゆき「苗字です! まだ苗字もらってません!」



侑希「あ」



雪斗「苗字? なんのこと?」



ゆき「二ヶ月記念のお話で作者に苗字を考えてもらうように言ったんだけど……。そうだ! 雪斗って苗字ある?」



雪斗「ねぇちゃん、何言ってんの? ないわけないだろ」



侑希「確かに、弟にする質問じゃないけど……。でも、これでついにゆきちゃんの苗字がわかるね!」



ゆき「はい! とても楽しみです」



雪斗「だから二人とも何言ってんの? 何? 二人には苗字がないの?」



ゆき「ないことはないと思うけど、わからないの。だから、雪斗のを教えてくれる?」



雪斗「ねぇちゃん、今までどうやって生活してきたんだよ。もしかして、皇族だったとか?」



ゆき「コウゾク?」



雪斗「え……?」



侑希「はは……」



雪斗「侑希さん。ねぇちゃんがおかしくなっちゃったんですけど……」



侑希「いつものことだから……」



雪斗「ねぇちゃんって、一応教師なんですよね……? 児童に何を教えてるんですか……?」



侑希「僕もずっと疑問だよ……」



ゆき「二人で何をこそこそ話してるんですか! 侑希さん!」



侑希「ああ、ごめん」



ゆき「私も雪斗とおしゃべりしたいです!」



侑希「えぇ……」



ゆき「というか、もう雪斗なしのこの作品は考えられませんね」



侑希「だね。ゆきちゃんより作者が雪斗君に依存してるよ……」



雪斗「ねぇ、もう俺帰ってもいい? 友だちと遊ぶ約束あるんだけど」



ゆき「待って雪斗! まだダメ」



侑希「よし、じゃあ、そろそろ苗字を発表してもらおうか。雪斗君、いい?」



雪斗「はぁ」



ゆき「準備はいいですか。行きますよ。私の苗字は……」



侑希「ゆきちゃんの苗字は……」



雪斗「……彼祭かのまつり



ゆき「かの、まつり……?」



侑希「じゃあ、雪斗君の名前は……?」



雪斗「彼祭雪斗です」



侑希「……なんか、変わった苗字だね」



雪斗「よく言われます」



ゆき「ということは、私の名前は……。彼祭ゆき。って、これタイトルじゃないですか」



侑希「ほんとだ。見たことある文字の並びだと思ったら、タイトルか」



雪斗「タイトルってなんのこと?」



ゆき「この作品は『彼女がお祭りにふんどしを締めてきた話』ってタイトルなんだけど……」



雪斗「え……? 何? ねぇちゃん、花火デートにふんどしで行ったの?」



ゆき「行ったといえば行ったけど、行ってないといえば行ってないというか……」



侑希「スカートの下だったからね」



雪斗「それもそれでタイトル詐欺だと思うけど……」



ゆき「って、そんなことは置いておいて」



雪斗「話変えんなよ」



ゆき「これで侑希さんと結婚できますね!」



侑希「あの、それが……」



ゆき「?」



侑希「僕が苗字ないんだって」



ゆき「あ、そうでした……」



侑希「……」



ゆき「……」



侑希「……じゃあ、最後は雪斗君に締めてもらおうか。いつもこんな役ばっかでごめんね」



ゆき「ふんどしを、ですか?」



侑希「そんなわけないよね。話を、だよ」



ゆき「だって、この流れで締めるって言ったらふんどししかないじゃないですか!」



侑希「なんで最後に雪斗君を無理矢理ふんどし姿にさせるの? おかしいでしょ」



ゆき「男らしくてかっこいいと思いますよ! 私今から持ってきます!」



侑希「いらないって……」



ゆき「そうだ! せっかくだし、侑希さんもどうですか?」



侑希「嫌だよ……。なんでこの寒い中ふんどしにならないといけないの」



ゆき「もちろん私も一緒に締めますから」



侑希「君は一番ダメだよ」



ゆき「ほら、記念っぽくてよくないですか?」



侑希「なんでもう持ってるの?」



雪斗「え、えーっと、こんなねぇちゃんと侑希さんの二人を、これからもよろしくお願いします……」


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