ゆきちゃんと帰省編 その六



「侑希さん! 雪が積もってます。外で遊びましょう!」



「いや……、今気温何度だと思ってる?」



「零度くらいでしょうか?」



「水が凍る温度じゃんか。外になんて出ないよ。あー、さむ」



「ここの冬ならそこまで寒い気温じゃないですよ。マイナスなんて当たり前です。ほら、この前雪で遊びたいって言ってましたよね? 遊びましょう!」



「いやいや、こんなに寒いのに出れないって。僕慣れてないし」



「慣れればいいだけの話です! とりあえず、こたつから出ください」



「むりむりむりむり。正直君の地元舐めてたよ」



「どうしても出ないって言うなら、私のお父さんとお母さんをこのこたつに入れて、私は外に遊びに行きますよ」



「それは気まずすぎるよ。勘弁して……」



「じゃあ、遊びましょう」



「でも寒いのはなぁ……」



「……ただでさえ雪斗が私の相手をしてくれないのに、侑希さんもなんですか?」



「ああ、それは……。……。わかった、行くよ。ぐずぐずしてごめんね。ほんとに嫌な訳じゃないから。ほら、遊ぼう? 元気出して」



「えへへ。やっぱり侑希さん大好きです!」


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